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[WBS] 猛威!インフルエンザ!「ゾフルーザ」の実力は?

ワールドビジネスサテライト(WBS)

猛威を奮っているインフルエンザのニュースです。

こちらは全国の医療機関を受診したインフルエンザの患者数の推計です。

去年の年末から徐々に患者が増え始め、直近の1週間ではおよそ163万5,000人と前の週の3倍近くに急増しています。

こうした中、インフルエンザの症状を早期に抑えたり、拡散を防いだりする技術が広がり始めています。

その最前線を取材しました。

大川こども&内科クリニック

[blogcard url="https://ocfc.jp/"]

東京・大田区にあるクリニック。

訪ねてみると…

患者が押し寄せていました。

診察を待つ中学2年の木村マリリスさんです。

朝から目まいがして体がだるかった。

熱を測ったら39.7度だった。

インフルエンザを疑い、診てもらうことにしたのです。

大川こども&内科クリニックの大川洋二院長、

喉が痛い、周りにインフルエンザがはやっている。

聴診器での診察と検査を受けました。

結果は・・

インフルエンザA型でした。

飲み薬2種類、吸入薬2種類ある。タミフルは何年も使って安定している。

ゾフルーザは1回だけ飲めばいい。

ゾフルーザ

大川院長が選択肢に上げたのはゾフルーザ。

去年3月に発売された新薬です。

最大の特徴は1回の服用で効果が期待できる点です。

薬の作用も違います。

これまでの治療薬はウイルスが細胞の外に拡散するのを防ぐ効果があるとされていますが、ゾフルーザはウイルスそのものの増殖を抑えるといいます。

お父さんに言われた。1回だけ飲む薬がいい。

1回だけ飲む薬がいいと。

ゾフルーザですね。

木村さん、ゾフルーザを処方してもらいました。

数日後、体調が回復した木村さんの姿がありました。

だるさが取れて、食欲が良くなって、ご飯をたくさん食べた。

「翌日には熱はどれくらいに?」

翌日には36度台になった。

薬を飲んで一夜で熱が下がったといいます。

ゾフルーザについて大川院長は、

医師にとっては治療の選択肢が増えたのは画期的。

処方はゾフルーザが6割から7割ぐらい。

新薬で非常に未知な点もある。

小学生はよく情報のあるタミフルなど他の薬剤を選ぶ人も多いようだ。

世界初の新ワクチン!

田辺三菱製薬株式会社

[blogcard url="https://www.mt-pharma.co.jp/"]

一方、インフルエンザを予防するワクチンでは技術革新が起きようとしています。

田辺三菱製薬が来年冬の実用化を目指して開発しているのは…

田辺三菱製薬の多田俊文ワクチン室長は、

インフルエンザワクチンとしては世界初のタイプ。

従来のワクチンに比べて製造期間が大幅に短縮される。

短期間で製造できるインフルエンザワクチン。

可能にしたのはタバコの葉です。

「ニコチアナ ベンザミアナ」というタバコの仲間の植物を製造に使った。

このタバコの葉にウイルスと同様の遺伝情報が入った溶液を染み込ませます。

すると葉の内部にウイルスのような形の粒子ができます。

この粒子がワクチンの働きをするというのです。

体内に入りますと人の体がインフルエンザウイルスと誤認・錯覚を起こすことでインフルエンザウイルスに対する免疫系統を起こす。

生育の早いタバコの葉を使うことで、その年のウイルス型に迅速に対応できるメリットがあるといいます。

従前の「鶏卵ワクチン」は製造に半年以上かかる。

ウイルスが特定されてからワクチンをつくっても間に合わない。

新ワクチンは約1ヶ月で製造。パンデミック(感染爆発)に早期対応できる。

自宅検査で職場拡散防げ!

株式会社MICIN

[blogcard url="https://micin.jp/"]

感染の拡大を防ぐ試みも始まっています。

今朝から熱が出ている。インフルエンザかと思う。

キットを手元に出してほしい。

医療ベンチャーのMICIN(マイシン)が行うのは自宅でインフルエンザの検査ができる実証実験です。

ビデオ通話で医師の指導を受けながら、事前に配られた検査キットを使います。

数分待つと…

ラインが出たので見てほしい。

Aにラインが出た。インフルエンザの可能性極めて高い。

この場で診断はできない。ドクターの診察を受けてほしい。

診断や処方はできませんが、医師がインフルエンザの疑いが大きいと判断した場合、出勤を見合わせて病院を受診するように助言します。

クリニックフォア田町の金子和真医師は、

会社に行ったり、家族にうつさないように意識的に行動することで、社会にとって感染拡大を防ぐ意味がある。

三菱商事株式会社

[blogcard url="https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/"]

この実験に参加するのが三菱商事です。

1月23日夕方、社内で説明会が開かれました。

企業が参加するメリットは…

MICINの草間亮一COOは、

インフルエンザの状態で出社すると周りに感染する。

大半の人がインフルにかかって業務に支障を来す。

「これはインフルかな」と思ったときに出社しない判断を早めにできる。

三菱商事の近藤正健さんは、

昨年、1人が感染に気付かずに出社した。

現場の仕事に影響が出ることが実際にあった。

MICINは三菱商事のほかにも数社と3月中旬まで実験を行う予定です。

悩んだときに出社をしないことが社内感染を防ぐ上で非常に大事な一歩。

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