6月2日も関東から九州の広い地域で最高気温が25度を超える夏日となりました。本格的な暑さを前に電力不足が懸念されますが、そんな中で注目が集まっているのが原子力発電所の再稼働の行方です。
6月2日に島根県の丸山知事が島根原発の2号機の再稼働に同意すると表明しました。
日本のエネルギー事情、今後どう変わっていくのでしょうか。
電気代「月3万円増」の店も!苦悩の商店街の本音
6月2日も強い日差しが照りつけた東京。最高気温は28.1度と夏日となり、日傘をさしている人が多く見られました。
商店街はある悩みが…
から揚げ店
お客様に来てもらうにはエアコンで涼しくしたい。
電気代もかかってくると思う。
番組スタッフ
電気料金の値上げは?
洋服店
反対してもどうにもならないが、反対。
上がり続ける電気料金に頭を抱えていました。
渋谷区のフラワーショップ「ローランズ」でも大きな悩みが…
ローランズ
福寿満希社長
フラワーショーケースを冷やしておくのでショーケースが24時間稼働している。
さらに暑い日はショーケースに入りきらない花があると部屋のエアコンも24時間稼働しなければいけません。
電気の使用量は去年とほとんど変わらないといいますが…
こちらは去年の1月から4月と今年の1月から4月の電気料金を比較したもの。
去年 | 今年 | |
---|---|---|
5万8,989円 | 1月 | 7万5,248円 |
5万8,882円 | 2月 | 8万9,961円 |
7万3,917円 | 3月 | 11万1,044円 |
7万6,023 | 4月 | 9万5,408円 |
特に3月はおよそ3万7,000円も上がっています。
さらに東京電力や中部電力など大手4社は7月分の電気料金の値上げを発表しており、今後の経営に対する不安も隠せません。
ローランズ
福寿満希社長
これ以上電気代が上がり続けると商品価格の設定を変えざるをえない。
電気代が年間20万~30万円上がるのですごく不安。
島根原発2号機 再稼働へ!どうなる日本エネルギー
値上げとともに懸念されているのが電力不足です。
政府は一般家庭などに夏に節電するように呼びかけています。
そもそも日本は2011年の東日本大震災以降、発電電力量全体に占める原子力発電の割合が激減。今ではおよそ8割を火力発電に頼っています。
ただ火力発電所の能力に余力はなく、発電量を増やすこと難しい状況です。
6月2日に萩生田経済産業大臣はBSテレ東の番組収録で…
萩生田経済産業大臣
みんな不安になるかもしれないが本当にギリギリの状態。
例えば引退した選手にユニホームを着せて立たせてるようなもの。
予定通り発電したらという数字なので、けが人が出たら試合が止まってしまう状況。
こうした事態に注目が集まっているのが原発の再稼働です。
6月2日に新たな動きが…
島根県
丸山知事
島根原発2号機の再稼働について現状においてはやむを得ないと考え容認する。
島根県の丸山知事は中国電力の島根原発2号機について再稼働への同意を表明しました。
島根原発2号機をめぐっては2013年に中国電力が再稼働に向けた安全審査を原子力規制委員会に申請。7年以上の時間を要し2021年9月に審査に合格し、地元自治体が再稼働の可否を判断する手続きが進められてきました。
住民からは…
再稼働に賛成
電力が不足するぐらいなら安全に気をつけてやってもらえればいい。
再稼働に反対
原発は絶対に動かしてはいけないと思っている。
やはり福島の状況を考えると本当に恐ろしい事故なので。
島根原発は全国で唯一県庁所在地にあり、事故が起きてしまった際の住民の避難など課題は残ります。
再稼働は早くても2023年度の見通しです。