「ふちこの突撃マーケット」です。
今回のテーマは「今こそ見直す値上げ時代の家計防衛術」、シリーズでお伝えしていますが今回は熱の電気代の節約術について取り上げます。
東京電力によると7月の電気代は去年に比べて一般的な世帯で2,000円近く値上がりする見通しとなっています。
これからますます気温が上がってくるので電気代の値上げが家計を圧迫しそうです。
そういった状況を乗り切るために私たちが実践できる夏の電気代の節約術を取材しました。
夏の電気代値上がり!
家庭で簡単にできる節約術
今回、電気代の節約術を教えてくれるのは節約アドバイザーの和田由貴さん。家庭で簡単にできる節約術を提唱する省エネのエキスパートです。
節約アドバイザー
和田由貴さん
エネルギーの燃料費が上がっているので今後も電気代の値上がりが続く。
去年と同じ使い方をしても負担は相当増える。
電気代が気なるという家族4人暮らしの宮本さん宅で話を聞きました。
まずはリビングから見てみます。
節約アドバイザー
和田由貴さん
夏の日中で考えると圧倒的に消費電力量が多いのがエアコン。
電気代の半分以上を占めています。
気になるエアコンの節約術は…
節約アドバイザー
和田由貴さん
エアコンは設定温度で消費電力量が大きく変わる。
片渕茜キャスター
1度でどのくらい変わる?
節約アドバイザー
和田由貴さん
およそ10%。
資源エネルギー庁によると一般家庭で夏の4ヵ月間、設定温度を1度上げると820円の節約に。また1日1時間使う時間を短くすれば510円の節約になるとのこと。
ほかにも…
節約アドバイザー
和田由貴さん
風量は「弱」や「微風」が節電のイメージがあるが、「自動」が一番いい。
冷房をつけて短い時間で設定温度になった方がいい。
節約のために風量を弱にしている人もいると思いますが、じつはこれあまり節約にはありません。
エアコンで一番電気代がかかるのは設定温度まで冷やすときです。風量が弱いとなかなか温度が下がらないのでその分、電気代がかかってしまうのです。
風量は「自動」にするのがオススメです。
さて続いてはキッチンの節約術。
節約アドバイザー
和田由貴さん
一番気にしたいのは冷蔵庫。
年間だと家庭で消費電力が一番多い。
冷蔵庫は側面や上部から放熱している。
壁や家具で隙間をふさぐと無駄な電力がかかる。
側面にチラシを貼るのもよくない。
さらに冷蔵庫の中にもこんな節約術が…
節約アドバイザー
和田由貴さん
たくさん物を詰め込むと冷気の循環が悪くなるので、冷蔵室に物を入れるのは6~7割ぐらい。
冷凍室はたくさん物が入っている方が消費電力量が少なくなる。
中に凍ったものがお互いを冷やし合うので冷凍室はたくさん物が入っている方がいい。
冷蔵庫は壁から適切な間隔を空けて設置した方が年間1,220円の節約。
そして冷蔵室は物を詰め込みすぎないことで年間1,180円の節約になるそうです。
電気代が気になる
宮本さん
とても勉強になりました。
夏に向けて少しずつ実践して、夏の電気代を節約できるように頑張りたい。
年間3万円節約できる「省エネ窓ガラス」
そして電気代の値上げとともに懸念されているのが電力不足です。
政府は一般家庭に夏の節電を呼びかけています。
去年の夏も電力供給が追いつかなくなりました。今年も同じ状況になるかもしれません。
一方、村林さんのお宅ではある省エネアイテムで電気代を節約しているということです。
片渕茜キャスター
省エネの窓ガラスは?
村林さん
こちら。
見た目は普通の窓ガラスと変わりませんが、その性能は…
村林さん
びっくりしますよ。クーラーをつけなくても済む。
年間で3万円ぐらい電気代が安い。
2年前に自宅に省エネ窓ガラスを取り付けたところ、年間3万円もの電気代が節約できたそうです。
開発したメーカー「日本板硝子」に話を聞きました。
日本板硝子
新谷洋平氏
真空ガラス「スペーシア」はガラスとガラスの間に0.2ミリの真空層がある。
真空層で熱の伝導と対流を抑える。
先ほどの窓ガラス、じつは2枚重ねになっていてその間に0.2ミリの真空層が。これで断熱効果を発揮しています。
日本板硝子
新谷洋平氏
1枚ガラスの4倍の断熱性能。冷やした空気を外に逃がしにくいので冷房の効きが良くなり省エネにもつながる。
ここで実験をしてみました。
1枚ガラスに比べて本当に真空のガラスは冷気を外に逃さないのでしょうか。
それぞれにコールドスプレーをかけてみると…
片渕茜キャスター
1枚ガラスは温度が下がってきました。
真空ガラスは温度が全然変わらないですね。
そして2分後、1枚ガラスは2.9度まで下がりましたが、真空ガラスはほとんど変化がありませんでした。
さらに夏向けに改良した窓ガラスも…
日本板硝子
新谷洋平氏
「スペーシアクール」は夏の日差しを半分以上カットする窓ガラス。
1枚ガラスに比べて4倍の遮熱効果があり、夏の日差しに困っている方にオススメ。
先ほどのスペーシアは室内の温度を外に放出しないという効果がありましたが、スペーシアクールは外からの熱を半分以上カットするというものです。
片渕茜キャスター
1枚ガラスは顔まで熱さが伝わってきます。
スペーシアクールは全然熱くない。
顔を近づけても熱さが伝わってこない。
サーモグラフィーで見比べてみても差は分かります。
真空窓ガラスの売り上げは10年前に比べて1.7倍に増えているそうです。
日本板硝子
新谷洋平氏
まだまだビジネスチャンスもあるし、われわれのガラスの技術で少しでも省エネに貢献したい。