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[WBS]北朝鮮ミサイル!7回発射は「戦術核部隊」訓練

2022年10月10日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

10月10日、朝鮮労働党の創建77年を迎え花火を上げて祝う北朝鮮。北朝鮮メディアは10月10日に写真を公開して、先月下旬から7回に渡って実施した弾道ミサイルの発射について戦術核の運用部隊による訓練だったと明らかにしました。今回のミサイル発射に関し、専門家はこれまでとの違いを指摘します。

北朝鮮ミサイルは「戦術核訓練」
貯水池から発射も 核実験は?

金正恩総書記が見つめるモニターには日本列島の上空を通過するミサイルの軌道が。

北朝鮮
金正恩総書記

敵国により強力で明確な警告を与えるために開発した。

北朝鮮メディアは10月10日に日本の上空を通過した10月4日のミサイルは新型の地対空中長距離弾道ミサイルだと明らかにしました。

9月25日から10月9日まで7回に渡って実施した弾道ミサイルの発射は金正恩総書記が指揮した戦術核の運用部隊による訓練だったと伝えています。

公開された写真には山に囲まれた水面から飛び出すミサイル。貯水池から発射したと見られますが、専門家はこう分析します。

笹川平和財団
小原凡司上席研究員

ここに分離した部品が見えるが、これは水中から発射するために後から取り付けたものだと思う。
さらにこの大きさ等を考えると短距離弾道ミサイルではないかと考えられる。

水中から発射されるミサイルは発射の兆候を探知しにくいという特徴があります。

今、こうしたミサイルの発射を繰り返す北朝鮮の狙いは…

笹川平和財団
小原凡司上席研究員

戦略核兵器を用いて、いきなり「核戦争になるぞ」と言って脅しても現実味が薄い。
これまでの政治的なメッセージ、イベント性のあるミサイル発射ではなく、実際に開発・実験・訓練をして性能と信頼性を上げて"使える核兵器"にすることを目的にしている。

北朝鮮は相次ぐミサイル発射についてアメリカの原子力空母「ロナルド・レーガン」の日本海への展開や日米韓の共同訓練に対する軍事的警告だと主張しています。

北朝鮮
金正恩総書記

敵と対話する内容もなく、必要性も感じない。
必要な場合、全ての軍事的措置を強力に実行する。

戦術核の使用もちらつかせる中、7回目の核実験の可能性については…

笹川平和財団
小原凡司上席研究員

核実験に踏み切る可能性は高い。核弾頭をさらに小型化し、信頼性を高める必要がある。

番組スタッフ

日本は何ができる?

笹川平和財団
小原凡司上席研究員

着弾の地点や着弾に至るその経路等は全て日本の方が取りやすい位置にある。
そういった情報を共有できてこそ迎撃するための体制も日米間で協力することができる。

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