今年のノーベル化学賞にはドイツとアメリカの2人の研究者が選ばれました。
このうちドイツのベンジャミン・リスト氏は日本の北海道大学の特任教授も務めています。
今回の受賞につながった新たな触媒の開発は新薬のコスト削減などにも役立っているといいます。
一体どんなものなのでしょうか。

ノーベル賞
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今年のノーベル化学賞は有機触媒の開発を行ったベンジャミン・リスト氏とデービッド・マクミラン氏の2人に贈られる。

今年のノーベル化学賞を受賞したドイツのマックス・プランツ研究所のベンジャミン・リスト氏とアメリカのプリンストン大学のデービッド・マクミラン教授。

2人は新しいタイプの「触媒」の開発に成功。その功績が評価されました。

触媒は化合物をつくるときに必要な化学反応を促進する物質で。長い間「金属」と「酵素」の2種類しかないと考えられていました。


しかし2人は「有機触媒」という新たな触媒を開発。

有機触媒を使うことで医薬品などの有用な化合物を効率的かつ環境に負荷が少ない形でつくることが可能になったといいます。

受賞者の1人であるベンジャミン・リスト氏、北海道大学にも主任研究者として所属しています。

ノーベル化学賞を受賞したベンジャミン・リスト氏。
全く期待していなくて受賞にとても驚いた。おかげで最高の一日になった。

科学技術について展示や解説をしている日本科学未来館では…
日本科学未来館の化学コミュニケーター、竹腰麻由さん。
有機分子触媒という新しい役者を登場させたことがすごい。

いま出ている成果は医薬品が大きくて、あと太陽電池の材料があるけど分子を作るためのツールが開発されたことで今まだないようなものが今後どんどん作られるという可能性を開いた研究。

ベンジャミン・リスト特任教授が所属する北海道大学がコメントを出しました。
ノーベル賞受賞者を輩出できたことは大変光栄です。

今後も研究ネットワークをいかし、世界の課題解決に貢献してまいります。
