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[モーニングサテライト]【輝く!ニッポンのキラ星】世界の電化製品を支える技術!さいたま市 巻き線機メーカー[NITTOKU株式会社]

2021年4月13日

モーニングサテライト

「輝く!ニッポンのキラ星」。

今回は埼玉県からです。あらゆる電化製品に欠かせないある部品を作る企業を取材しました。

町工場から世界的な企業に成長した秘訣とは何なんでしょうか。

NITTOKU株式会社

[blogcard url="https://nittoku.co.jp/"]

人口130万人を有するさいたま市。金属加工を始めとしたモノづくり企業が集積しています。

ここにとある機械の製造で世界トップの企業が…

1972年に創業したNITTOKU、従業員800人、売上は275億円に上ります。

「何を作っている?」

近藤進茂社長、

クレジットカードなどを作っている。

キャッシュレス決済の普及などで日常で使う機会が増えたICカードには直径0.1ミリメートルほどの銅線が埋め込まれています。

細いものから太い銅線・金線・プラチナ・アルミの電線。

それらを巻く装置を作っている会社。

金属の線を巻きつけたコイルを作る巻き線機で世界シェア36%を誇るグローバル企業なのです。

洗濯機に使う大きなコイルからスマートフォンに使う小さなスピーカーコイルまであらゆる電化製品に使われています。

特に小さなコイルを正確に巻く技術が強みです。

線が伸びないように巻く、線が伸びて長くなると抵抗が違ってくる。

テンション(張力)技術が非常に大事。

銅線は髪の毛よりも細く引っ張り過ぎると切れてしまいます。

引っ張るのではなく、線を巻いている所に送り込んでいる。

銅線を送り込む速度とコイルの回転の速度を合わせることで切れずに正確に巻くことができます。長年のノウハウによりこの技術を確立しました。

ほかにも巻きつけるための芯がなくても巻ける独自技術も開発。

売上はここ10年で80%増えています。

技能と技術が一緒にならないと精密なものはできない。

かつてNITTOKUは小さな町工場でした。

作れば売れるという高度成長期が終わり、工場が淘汰されていく時代、社長に就任した近藤さん。

海外に先出て、サービス拠点をつくって、現地の人に教えて働いてもらう。

お客様と関係をつくってニーズを取り入れてフィードバックして日本で付き合う。

取引先との関係を深めるため海外での拠点づくりに力を入れることに。

2005年には中国に進出しましたが、

市場も大きいので設備を持っていったら単品の製品がすぐコピーされた。

そこで巻き線機前後の工程を含めたライン全体のシステムを開発することに。

このLITsというシステムは1秒間で3メートル移動する短時間での搬送を可能に。それぞれの機器の間で無駄な動作がないため生産性が向上しています。

システムになるといろいろな技術者、経験、ノウハウが要る。

金と人を投資しないとコピーは難しい。

巻き線機単体では1台500~2,000万円ほどですがシステム全体を売ることで受注額は億単位にありました。

埼玉の町工場から始まったNIYYOKUは国内外30拠点まで広がっています。

特にシステム開発を主に行う長崎事業所の売上は63億円と2年で2倍に。

地の利も計算した。長崎は工業高校のレベルが高い。

若い人でも基礎力がある。

技能者だけでは成り立たない。頭脳がいる。

長崎県出身の若手社員を積極的に採用しています。

深山拓夢さん、

装置の組立図、部品図を作作成する仕事。

1人前の設計者になれるように精進している。

さらに今新たな挑戦を始めています。

去年、電気自動車などに載せる車載用モーターなどを開発する会社「IMD」を共同設立。

杉本進司技術開発本部長、

高効率化によってエネルギーやCO2の削減に貢献する。

巻線技術を活かしたくさんの銅線を入れることで高い出力のモーターを作ります。

飛行機や今までにな分野にどんどんモーターが使われる。

高い技術・ノウハウ、積み重ねた経験と設備が一体でないと市場に満足されない。

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