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[WBS]日銀 物価見通しを上方修正!円安が消費に痛手!?[日進畜産工業株式会社]

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日銀は1月18日に2022年度の消費者物価の上昇率見通しを上方修正しました。前回は0.9%でしたが、今回は1.1%にしました。

この物価高の要因の一つが円安です。年明けには一時1ドル116円台をつけるなどこの1年でじわじわと円安が進行しています。

食品やガソリンなどの価格がすでに上がっていて、消費の現場では影響が出始めています。その実態を取材しました。

日銀 物価見通し引き上げ!背景に円安や資源高

2022年、最初の会見を開いた黒田総裁。

わが国の景気の現状については新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に和らぐもとで持ち直しが明確化していると判断した。

日銀は1月18日、2022年度の消費者物価の上昇率見通しを上方修正。

円安や資源価格の上昇などを背景に企業が値上げに踏み切る事例が増えてきたことを反映したかたちです。

先行きについては消費者物価の前年比はプラス幅を拡大していくと予想している。

原材料コスト上昇の価格転嫁が予想以上に加速し、物価が上振れる可能性があるという見通しを示す日銀。

4月以降の物価上昇率は携帯電話通信量の引き下げの影響が弱まることもあり、民間予想では物価上昇率が2%に近づくとの見方も出ていますが…・

仮に賃金の上昇を伴わず、資源価格、国債商品価格の上昇を主因とする物価上昇が起きたとしてもリーマン・ショック前の2008年に見られた通り、一時的にとどまるということであって持続的なものにはなり得ないと思っている。

ただ現在の物価高の原因の一つとなっているのが円安です。この1年、じわじわと進行し、年明けには1ドル116円台をつけました。

去年10月、黒田総裁は…

現時点で若干の円安だが、これが悪い円安とか日本経済にとってマイナスになることはない。

1月18日。

「現段階でも「悪い円安ではない」という認識は変わっていない?」

「どういう状況になったら日本にとって悪い円安になっていくか?」

為替円安の影響が業種や企業規模、経済主体にとって不均一であることは十分留意しておく必要があると思っている。

いずれにしても悪い円安というものはいま考えていないし、考える必要はない。

"悪い円安"の影響も…

米国産牛肉3割値上がり

悪い円安ではないと明言した黒田総裁。ただ現状の為替水準で苦しんでいる企業も。

海外からの輸入食品を取り扱うスーパー「日進ワールドデリカテッセン」では…

「アメリカ産の牛肉の卸売価格は?」

日進ワールドデリカテッセンの片岡満春さん。

去年10月ぐらいから3割ほど上がっている。

円安が関わっているのではないか。

売れ筋商品のアメリカ産の牛肉は円安で仕入れ価格が大きく上昇。

以前は100g 700円で販売していましたが、今の価格はおよそ900円。先月には一時1,100円まで値上がりし、売上げが半減しました。

「今の値段の水準が続くとどうか?」

見せに来る回数は減ってしまう。

1人200グラムぐらい食べているので上がっても1,000円以内にしたい。

値上がりしている食品はほかにも…

こちらはアメリカの感謝祭などで七面鳥の中に詰めて焼くという味付きのクルトンです。去年はおよそ700円で販売していましたが現在は999円と4割以上値上げしています。

円安に加えて原材料費や輸送費の上昇なども重なっていて仕入先からは来月以降、パスタやチーズも1~3割上がると通知が来ているといいます。

「円安が続くとどういう影響が出るか?」

吸収できる分は吸収して、従来の価格で買えるよう努力しているが、今後厳しくなっていくのではないか。

イギリス 利上げでポンド上昇

都内にあるジン専門店「グローバル ジン ギャラリー」でも…

経営者の髙山憲吾さんが見ていたのは為替の動きです。

イギリスのポンド

去年は1ポンド137円とか138円、今は156円。

仕入れ価格に大きな影響がある。

円安はドルに対してだけではなく、ポンドでも進んでいます。

この店ではイギリスから30種類ほどのジンを輸入していますが、円安で仕入れ価格が高騰していました。

去年の今ごろと比べると仕入れ価格は20%以上上がっている。

売れば売るほどマイナス。

円安が急激に進んだきっかけはイギリスの利上げです。

イギリスは去年12月16日に政策金利を0.1%から0.25%に引き上げました。すると金利の高いポンドを買う動きが強まり、ポンドの価格が上昇。円安へと大きく振れました。

緩和維持で円安継続!?日本 競争力低下を懸念

イギリスに続き、3月にもアメリカが利上げに踏み切る見通しです。利上げによって金利の高いドルが買われ、さらに円安が進む可能性があります。

円安は日本経済にどう影響するのか。

野村総研 エグゼクティブ・エコノミスト、木内登英氏。

円安は輸出企業にとって競争力が高まるので輸出数量が伸ばしやすい。

一方、内需系企業の場合、輸入原材料のコストが上がり、収益を圧迫する。

生活者にとっては輸入品の値段が広く上がるのでマイナス。

プラスとマイナス両方ある。

コロナで特にダメージを受けているのは輸出型企業ではなく内需系。

今の局面で考えると円安のデメリットはそれなりに大きくなっているのではないか。

日銀は物価の上昇は一時的なものだとして、現在の金融緩和を継続すると強調しました。

利上げや現在の緩和的な金融政策の変更は全く考えてないし、そうした議論もしていない。

ただ、円安が続くことに対し専門家は警鐘を鳴らします。

円の割安な水準が続くと、それだけ海外での競争力がついてしまう。

技術力を高める意欲がそがれてしまう。

結果として日本のグローバル企業の競争力にマイナスの影響が出る可能性もある。

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