シリーズ「トップの決断」。
今回は日本の世帯の8割が加入する生命保険で業界最大手の日本生命保険、清水博社長です。
長年続けてきた対面式の営業をコロナ禍でも新たなかたちで進めています。
日本生命保険相互会社
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東京駅の目の前にあるのが日本生命東京本部です。
その社内に初心を忘れないよう保管されているのが…
これが第1号の保険証券。
保険金額が100円の終身保険。
保険料が3円3銭。
参考に天丼1杯が3銭。
100杯分の年払い保険料。
創業から132年。
ニッセイといえばかつての代名詞「おばちゃん」です。
お客様との厚い信頼関係は今に引き継がれています。
「132年の歴史の中でコロナは特別な出来事か?」
これから5年、10年、それ以上経ち、振り返った時に2020年というのは明らかに転換点だったと感じると思う。
予想だにしなかったコロナという転換点でトップが下した決断とは…
「世界的に広がってきたと聞いた時は?」
これまでの危機とは全く質が異なるもの。
「質が異なる危機とは?」
お客様に会える機会が少なくなる。
人と接触することに身長にならざるをえない。
「どういう決断をした?」
5万人の営業職員を全員在宅勤務にした。
新契約の募集を基本的に停止した。
7万人の従業員を抱える中、5万人を在宅勤務にする異例の決断。
20年4月から6月期の契約数は前の年より7割減り、17年以来の減収減益に。
その最中、舵を切ったのは、
フェース トゥ フェースとデジタルを融合した独自の戦略。
トップの決断を受けて現場はすぐに動き出しました。
町田支社でダントツのトップセールスを誇る営業歴28年の吉田優美子さん。
対面は半分ぐらい減りました。
メールで送ってLINEなどを活用することが多くなった。
現在、社を挙げて取り組んでいるデジタル化でオンラインでのやり取りが増えています。
その一方、この日も雨の中、お客さまのもとへ。
やはり直接会って決めたいというお客様が多いといいます。
大切な契約を結ぶのに確認をしたいというお客様は多い。
パソコンの中の様子と実際とは顔色が見えない部分がある。
やって来たのは10年以上通い詰めている長い付き合いの会社「伸和」。
伸和の米山督則社長、
吉田さんの魅力は対応が良い。機動力がある。
他のお客様も何人か知っているが、その人たちもファンみたいなもの。
この日は培った信頼で5,000万円の死亡保険の契約に至りました。
「リアルとネットの融合は営業職員の強み?」
5万人の営業職員組織、これは日本生命の宝。
今どこの企業も全国に5万人のネットワークを築くことは不可能。
130年以上かかりここまでの組織ができた。
これが1番の日本生命の財産。競争力の源泉。
そして清水社長がもう1つの宝だというのが1963年に完成した日生劇場です。
およそ1,300席を有する幻想的な劇場。
半年間の休館を経て8月下旬再開しました。
日生劇場で良質の舞台を提供する。社長として重要な役割責任。
機関投資家として資産運用を行う日本生命。
経済回復の道とは…
4-6月を底にして回復。日本経済は成長を続ける。
デジタル化の取り組みが社会で幅広く行われることで2段ロケットのように成長率が将来どこかで引き上がる。
日本経済はデジタル化の広まりで2段ロケットのように潜在成長率に火が点くという見立てです。
危機を乗り越えて、コロナ前をいかに超える会社になるのか。
コロナ前を越えるサービスをコロナ前を越えるやり方で提供するのか。
これを考えるのも人、実践するのも人。その解は現場にしかない。