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[WBS]ゴーン被告 単独インタビュー!日本に戻る条件とは…[日産自動車株式会社]

2021年10月12日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン被告がテレビ東京の単独取材に応じました。

日本メディアの取材を受けるのは2020年1月以来およそ1年9ヵ月ぶりです。

今回の取材の中でゴーン被告は日産に対して新たに刑事告訴を準備していることを初めて明らかにしました。

日産自動車株式会社

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先週末、燃料不足により全土で停電が起きたレバノン。

深刻な経済危機と社会不安が続いています。

日本からそのレバノンに逃亡し、暮らしているのが日産元会長のカルロス・ゴーン被告。

阿部欣司記者。

「レバノンで今どんな生活を送っているのか?」

カルロス・ゴーン被告。

私は今やりたいことを自由にできる。

私はレバノンでさまざまな企業の株主になっている。

多くの新興企業にも関わり、それにも時間を費やしている。

なかでも時間を割いているのが…

たくさんの係争中の裁判を抱えている。

ほとんどは日産とのものだがルノーとのものもある。

どれも私の権利と名誉を取り戻すための裁判。

報酬の一部を開示せず虚偽の記載をした金融商品取引法違反と日産の資金を流出させるなどした特別背任の罪で起訴されたゴーン被告。

2019年末には保釈中にもかかわらず関西国際空港からプライベートジェットでレバノンへ逃亡し、翌年1月に世界中から記者を招いて身の潔白を訴えました。

「あなたは日本の法を犯してここにいる?」

たしかに法を犯したことは問題だが日本の検察は10の法を犯している。

このとき逃亡の詳細を一切語らなかったゴーン被告でしたが、今回私たちの取材に逃亡の詳しい状況を明らかにしました。

ゴーン被告が脱出の際に忍び込んでいたのは楽器ケース。

そのケースに入って空港の保安検査をすり抜け、海外に逃亡したのです。

私は脱出する箱の中では非常に集中していた。

現在の状況に集中していた。

この脱出には私の人生が懸かっていたから当然のことだ。

もし何か悪いことが起きたとしてもすぐに立ち直れるように準備していた。

幸いにも何も起きなかったが。

一方、厳しい状況に追いやられた人も…

日産時代の部下だったグレッグ・ケリー被告はゴーン被告の報酬を低く見せようとした金商法違反の罪に問われ懲役2年を求刑され、逃亡を支援したアメリカ人、マイケル・テイラー親子は犯人隠避の罪で実刑が確定しました。

「箱の中で元同僚のケリー被告やテイラー親子について何か考えなかったか?」

箱の中にいたときは思わなかった。

脱出前と後には彼らに対して申し訳ないと思った。

これは検察が裁判に提出した当時の秘書室長とゴーン被告が交わしたとされる書面。

ゴーン被告の報酬を少なく見せるため、日産を辞めたあとに報酬の一部を支払うというもので裏報酬の証拠としています。

書類にはゴーン被告のサインがあり、元秘書室長は「ゴーン被告の指示で作成した」と証言しました。

これについてゴーン被告に訪ねると…

もし彼(元秘書室長)が言うように資料が実在したとしても私一人のサインしかないのなら会社として法的拘束力はない。

法的拘束力を持つには最低でも2人の役員のサインが必要。

仮に自分のサインがあっても役員会で承認された書類ではないため効力はないと反論しました。

さらに日産に対しては…

私はレバノンで刑事告訴を起こそうとしている。

私のレバノンの事務所と自宅を捜索した関係者全員に対してだ。

ゴーン被告はレバノンの自宅などに日産の関係者が入り、資料などを違法に押収したと主張。関係者全員を刑事告訴する考えを明かしました。

これについて日産に訪ねると…

当社として違法行為をした事実はありません。これ以上のコメントは差し控えます。

と回答しました。

最後に私たちはこう訪ねました。

「あなたの一連の主張は日本の裁判の中ですべきではないか?」

「どんな条件がそろえば、日本政府が何を約束すれば日本で裁判を受けていいと考えるのか?」

もし日本の「人質司法制度」が廃止され、被告の真の権利が守られ、日本政府も私のような外国人に対して寛容になれば日本に戻る。

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