9月21日に開幕しました東京ゲームショウ。
今回はVR(仮想現実)を使った最新のゲーム機など36の国や地域から1,300以上もの製品が集まりました。
近年、活況のゲーム市場ですが、ここ3年の東京ゲームショウの来場者数は増えていて今年もおそらく30万人近くの来場者が予想されています。
その現場を取材すると最新技術で磨かれたゲームのさらなる進化と、ただ楽しむだけでなく野球やサッカーのようにビデオゲームをプロスポーツにしようという動きが見えてきました。
東京ゲームショウ2017
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9月21日から始まった東京ゲームショウ。
国内外600以上の企業が最新のゲームや商品を発表しています。
近年、話題のVRも高い技術を組み合わせたものが続々と登場し出展者数は去年の35社から45社と10社増えました。
カウンターファイト
カウンターファイトというゲーム。
プレイヤーはラーメン店の店員になりお客様の注文通りのメニューを作るというものですが、星佑紀記者は、
しますね。醤油ラーメン。醤油のにおいがします。
ラーメンや餃子が完成した瞬間、なんとその香りを感じる事ができるのです。
その秘密はヘッドセットの下に付いた装置にあります。
VAQSOの川口健太郎CEOは、
においシートが装置の中に入っていて香りが出てくる仕組み。
調合された香料が装置の裏にある穴から出てきます。会場にあった試作品は出せる香りが3種類ですが、2018年発売の製品版では5種類に増やす予定だといいます。
ゲームの体験の中でにおいと味覚は再現されていなかった。リアリティーが増すのでにおいをやってみようと。
一般客からも問い合わせはあるが、B to Bでプロモーションで使いたいと依頼が多い。
eスポーツ
もう一つの目玉がビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉えるエレクトロニック・スポーツ、通称「eスポーツ」です。
海外では娯楽やビジネスとして定着しつつあり週十億円規模の賞金が出る大会が開かれるほどの人気です。
会場でも1対1の対戦格闘ゲームやシューティングゲームの試合が行われました。
株式会社アイ・オー・データ機器
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こうした盛り上がりをチャンスと捉えたのがパソコンの周辺機器を販売するアイ・オー・データ機器です。
画面とゲーム機に直接つなぐことでプレイしている映像を録画できる機器「GV-HDREC」を発売しました。
ボタンをを押すとプレイしている画面を録画します。
録画が終わるとすぐにすぐにリプレイを見ることができ、さらにコマ送りの再生も得意です。
実際にこの機器を使ってイベント参加者とプロゲーマーの対戦を録画。試合終了後に早速振り返ります。
実況者は、
急降下する技を決めて…、先に決めたのがかずのこ選手(プロゲーマー)。
こうした振り返りがゲームの上達につながるといいます。
アイ・オー・データ機器 販売促進部、西田谷直弘課長は、
精度を上げていくところで0.1秒を磨く世界がeスポーツにある。市場としては、ゲームではeスポーツが一番可能性が高い分野。シェアを伸ばしていきたい。
賞金
しかし海外に比べると日本のeスポーツはまだまだ遅れているといいます。
アメリカ大手ゲーム会社、ブリザード・エンターテインメントのネイト・ナンザー氏は、
もし日本がeスポーツを盛り上げるならインフラを整えなければいけない。ゲーム、チーム、プレーヤーだけでなくイベントにかかわる全てのインフラが必要。
その遅れの原因のひとつが賞金です。
ゲームメーカーが10万円以上の賞金を配ると景品表示法違反になるなど法の壁があり高額賞金をかけにくいのです。
コンピュータエンターテイメント協会の富山竜男専務理事は、
eスポーツ自体が社会に広く認知されているわけではない。プロスポーツということであれば、他のプロスポーツと同じようにeスポーツもそれなりの賞金を出せるので。そういった環境も含めて整備していきたい。