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[モーニングサテライト]【ふちこの突撃マーケット】日経平均気候変動1.5℃目標指数[株式会社日本経済新聞社]

2022年9月13日

モーニングサテライト

「ふちこの突撃マーケット」です。今回のテーマは「日経平均気候変動1.5℃目標指数」です。日経平均気候変動1.5℃目標指数は温暖化を抑えることを狙っていて日本経済新聞社とアメリカのインデックス開発会社ウィルシャーが共同開発した指数で今年5月から算出・公表を始めました。

環境に優しい!日経平均気候変動指数とは?

訪れたのは東京・大手町の日本経済新聞社です。出迎えてくれたのはインデックス事業室の髙田頌子さん。指数を開発したチームの一員です。

片渕茜キャスター

「日経平均気候変動1.5℃目標指数」はどういう指数?

日本経済新聞社
インデックス事業室
髙田頌子さん

日経平均株価をベースに温暖化ガスの排出量を半分にした環境に優しい株価指数。

片渕茜キャスター

日経平均株価より「環境にいい」指数?

髙田さんが案内してくれたのは日経平均気候変動指数を開発したインデックス事業室。実はカメラ撮影が入るのは今回が初めてだといいます。

片渕茜キャスター

カメラが入れない理由は?

日本経済新聞社
インデックス事業室
髙田頌子さん

日経平均株価の銘柄入れ替え、算出要領など貴重なことを決めているので部外者は入れないようにしている。

まず髙田さんが見せてくれたのは…

日本経済新聞社
インデックス事業室
髙田頌子さん

リアルタイムで算出している「日経平均気候変動指数」です。

現在、市場に算出・公表しているのは1日1回の終値だけですが年内をめどにリアルタイムの数値を算出・公表できるように開発を進めています。

日本経済新聞社
インデックス事業室
髙田頌子さん

日経平均気候変動指数は日経平均株価の225銘柄が対象。
化石燃料関連の売上高が一定水準を超える銘柄は採用を見送る。

パリ協定の基準に則り売上高のうち石炭関連で1%以上、石油関連で10%以上、ガスや発電事業で50%以上占める銘柄を指数の参考から除外。ほかにESGの視点から武器やたばこの製造、社会規範に抵触する銘柄も除きます。

残った204銘柄で構成されているというわけです。

さらに…

日本経済新聞社
インデックス事業室
髙田頌子さん

スクリーニングのあと、指数全体に占める各銘柄の構成比率を調整。
温暖化ガス排出量の多い銘柄は構成比率を低く設定。
温暖化ガス排出量が少ない銘柄は構成比率を高く設定。

温暖化ガスの排出量が少ない中外製薬やファーストリテイリング、バンダイナムコホールディングスなどは指数全体に占める構成比率を引き上げる一方、温暖化ガスの排出量が多い企業は構成比率を引き下げています。

結果として温暖化ガスの排出量が日経平均株価全体に対し半分になるようにしています。

片渕茜キャスター

「日経平均気候変動指数」はどのような問題意識で生まれた?

日本経済新聞社
インデックス事業室
髙田頌子さん

今年は日本・アメリカ・ヨーロッパで過酷な暑さだった。
温暖化ガス排出量の抑制は喫緊の課題。
投資家は企業の温暖化ガス排出量の抑制を促す投資行動が求められる。
投資のトレンドは主要な株価指数に連動するパッシブ運用が主流になりつつあるが、日経平均株価に連動しながら温暖化ガスの排出を抑える。
そういう株価指数が必要と考えて開発した。

今回開発した日経平均気候変動指数と日経平均の値動きを比べたグラフでは日経平均気候変動指数と日経平均株価はほぼ同じ値動きです。実はここがポイントなんです。

日本経済新聞社
インデックス事業室
髙田頌子さん

ほぼ同じ値動きが重要で、投資家は「日経平均株価」への投資と同じ経済効果を得られる。
温暖化ガスの排出を抑制して環境に配慮した「エコ投資」ができる。

投資家にとってはよく知る指数に投資しているのと同じなのでリスクを管理しやすく、リスク・リターンの予測も立てやすくなります。さらに温暖化ガス排出の抑制にも貢献できます。

日本経済新聞社
インデックス事業室
髙田頌子さん

S&P500やヨーロッパの指数、海外株への投資がトレンドになりつつあるが、日本国内にもいい株はたくさんあるし、日経平均株価もきちんと算出要領を出しているので日本株への回帰、日本株に投資しながら環境に配慮した「エコ投資」もできるので投資家にとっては使い勝手のいい指数。

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