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[WBS] 渦中の「厚底」ナイキが新型発表!注目の厚さは規定ギリギリ!?

2020年2月6日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

箱根駅伝を始め数々のレースで記録を塗り替え、話題となっているナイキの厚底マラソンシューズに新たな展開がありました。

一時使用が禁止されるという報道が出たものの、先週、条件付きで使用が認められることになったばかりですが、そんな最中日本時間の2月6日、ナイキはさらなる新型厚底シューズを世界発表しました。

その発表会に日本のテレビ局として唯一、テレビ東京のカメラが入り、ナイキのトップに単独インタビューしました。

世界で議論を呼んだ厚底騒動について何を語ったのでしょうか?

株式会社ナイキジャパン

[blogcard url="https://nike.jp/nikebiz/"]

さながらファッションショーのように始まったナイキの東京オリンピック向け製品発表会。

そこに登場したのは…

立花剛記者、

今回、様々な商品が展示されていますが会場の一番目立つところに新型の厚底シューズ「アルファフライ」が展示されています。

ナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト%

来月発売予定のマラソンシューズ「ナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト%」。価格は税別で3万円ほどを予定しています。

最大の特徴は前方につけられたナイキのエアです。

これまでの厚底より地面を蹴ったときの反発が増して、前に進む力に変わるといいます。

そこの厚さは健在。

ナイキの厚底シューズの発売は2017年、男子マラソンで世界記録となる2時間切りを目指して作られました。

去年、ケニアのエリウド・キプチョゲ選手が非公式ながら1時間59分台で完走するなど威力を発揮。

日本でも人気となり、箱根駅伝では出場選手の8割以上が厚底シューズを履き、新記録が続出しました。

厚底の中に入っているプレートの反発力が記録を伸ばすといわれています。

しかし先月、世界陸連が靴に関する新しいルールを発表。

靴底の厚さは4センチ以内、靴の中のプレートは1枚などとしました。

注目が集まるナイキの新型シューズ。

かなりの厚さがあるように見えますが…

靴底の一番厚そうなところを測ってみます。5センチはあります。

世界陸連が定めた新ルールでは靴底の厚さを測る基準となる26.5センチの靴で靴の内側のかかとの当たる部分から規定の位置までの厚さを測ると3.95センチだとナイキは主張しています。

規定の4センチ以内に収まり、東京オリンピックでも使えることになるということです。

テレビ東京は靴底の内部を特別に撮影。

するとクッションの中にカーボン製のプレートは1枚だけ。新しいルールに対応しています。

カール・ルイス氏

イベントに参加したこの人は…

カール・ルイス氏、

私はマラソンランナーではないが、すごい靴だと思う。

私が履いても快適だ。

ロサンゼルス五輪など累計で9つの金メダルを獲得したカール・ルイス選手も厚底シューズを絶賛。

今回の厚底を巡る騒動については、

規制は選手の安全のためにあるべきだと思う。

膝など体を痛める製品がある。こうした製品の安全性をもっと議論すべき。

ジョン・ドナホーCEO

さらにこの厚底を巡る騒動に対し、ナイキのジョン・ドナホーCEOが初めてインタビューに応じました。

アスリートのため革新的な製品を提供することに集中してきた。

これらの製品は合法。

この靴は明らかにタイムが向上する性能を持ち合わせている。

製品には自信があるというジョン・ドナホーCEO。

さらについ最近、日本で見た光景で自信を深めたといいます。

3週間前に日本を訪れたら、あらゆる大会でナイキの厚底シューズが履かれていて日本の消費者に信頼されていることに衝撃を受けた。

一足およそ3万円ですが、いまや多くの市民ランナーが履く厚底。

日本のランニングシューズの市場は去年、5.8%のプラス成長。

調査した会社によると高価格帯の商品が市場の拡大を牽引しているといいます。

製品を作る際の基準のひとつはアスリートが自分の実力で勝敗が決まるようにすること。

それは競技をする全てのアスリートが商品を購入できるようにすることだと思う。

美津濃株式会社

[blogcard url="https://www.mizuno.jp/"]

こうした状況に他のメーカーも手をこまねいているわけではありません。

ミズノが1月に公開したホームページには「本気の反撃」の文字が…

さらに文章の一番左を縦に読むと「あつぞこ絶対たおす」。

ナイキへの宣戦布告とも取れます。

実はこれ、この夏に発売予定の新シューズのプロモーションサイト。

ナイキほど厚底ではありませんが、靴底に独自に開発したプレートを入れることで高い反発力と推進力を得られるといいます。

すでに今年の箱根駅伝では試作品を前倒しで投入。

そして最終10区ではナイキを差し置き、ミズノのシューズを履いた選手が区間新記録を叩き出しました。

しかし、世界陸連の新ルールでは選手は市販から4ヶ月経ったものしか大会で使えません。東京オリンピックについては4月中に一般発売しないと間に合わないことになります。

こうした動きにミズノは、

新ルールの対応や新商品の発売時期については検討中。

株式会社アシックス

[blogcard url="https://www.asics.com/jp/ja-jp/"]

またこれまで薄底マラソンシューズの伝統を貫いてきたアシックスも去年、メタライドという厚底シューズを発表。

東京オリンピックに向けてこのシューズの進化版を開発しています。

元々春の発売を予定していて新ルールの影響は受けないとしています。

「ナイキに勝てるか?」

アシックスの大橋寿康さん、

われわれは自信を持って新商品を打ち出していく。

ナイキが強い現状を十分認識し新しいテクノロジーやコンセプトの準備はできている。

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