3月3日に開催された東京マラソン2019ですが、降りしきる雨と寒さで完走率は史上2番目の低さとなりました。
そんな中、番組が注目したのが選手の足元です。
先頭集団の多くの選手が同じオレンジの靴を履いています。
女性選手も日本人選手も履いています。
実はこれ、ナイキが出している同じシリーズのものです。
今回、1位から5位の選手全員がこのナイキの靴を着用していました。
そのためか、このシューズはなかなか手に入りにくい状態です。
そんな中、このシリーズの新作が3月4日に発売されました。
厚底が特徴ですが、今回は転売を防ぐため売り方にも一工夫しています。
株式会社ナイキジャパン
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ナイキが3月4日、日本で発売した「ナイキ ズーム ウェイパーフライ エリート フライプリント」です。価格は8万1,000円です。
去年、ケニアのキプチョゲ選手が2時間1分39秒という世界記録を出したときに履いていたシューズと同じモデル。
足の甲を覆うアッパー部分には3Dプリンターの技術が使われています。
従来の繊維と比べて軽く、通気性を高めたのが特徴です。
ナイキ ズーム ウェイパーフライ エリート フライプリント
午前7時すぎ、都内にあるナイキの店舗には行列が出来ていました。
販売されるのはわずか31足のみと狭き門のためです。
しかも、購入希望者にはある条件が…
こちらの記録証は大丈夫です。
購入できるのは男性でフルマラソンを3時間以内、女性は3時間半以内に走る人に限られているのです。
そのためお客様は大会の記録証と身分証明書を見せていました。
この条件について購入しに来たお客様は、
欲しい人に行き渡るシステム。転売目的ではなく。
すごくいい。転売が多い中、速いランナーで欲しい人はたくさんいる。
ナイキがこの条件を付けた背景には転売を防ぎ、このシューズを本当に必要とするランナーに届けたいという狙いがあるのです。
スニーカー投資ブーム
実はランニングシューズやバスケシューズなどいわゆるスニーカーを巡っては世界的に投資対象として盛り上がりを見せています。
中には150万円の値段が付いたスニーカーも。
スニーカー投資家は、
間違いなく投資になるから。確実にもうけられる。
黒崎誠さん
そして、日本のとある住宅街の一室。
部屋には積み上げられたスニーカー。
そしてパソコンの画面には、
株みたいな感じにリアルに今の価格が出ています。
表示されていたのはスニーカーの実勢価格です。
黒崎誠さんは定価で仕入れたスニーカーをプレミアの付いた価格で転売するいわゆる「転売ヤー」。
月に30万円ほどの利益を上げています。
早速、今日発売のスニーカーを見てみると…
約1,700ドルなので18万円くらいか。
「上がりましたね。」
2倍以上になりましたね。
実際に売り出されるかは別にして、8万円ほどの定価に対し、18万円以上の値が付いていました。
ナイキはうまいですね。
アディダスと比べると戦略がうまい。
ナイキは「限りがある靴」として売ってくる。
希少性のある靴、だから皆欲しがる。
転売防止を打ち出しているように見えて、実はナイキの巧みなマーケティング戦略だと黒崎さんは指摘します。
一般的な「転売ヤー」は目をつけてもいない。
価格が高すぎるのと参加できない、そもそも抽選に。
例えば、このエアジョーダンシリーズ。
初代が発売されたのはいまから30年以上前ですが数の少ない限定品を多く世に出すことで価値を維持してきたといいます。
今回もその戦略の一環と見ているのです。
普通に売られていたら「欲しくない」という人もいる。
「ないものだからあえて欲しい」という人間心理をついた戦略だと思う。
もうひとつの条件
今回の新モデル発売にあたり、そのナイキはもう一つの条件を付けていました。
27cmは8名。
靴のサイズごとに申し込んだお客様をタイム順に並べ、速い人から買えるようにしたのです。
全部で100人以上の申し込みがあった今回のシューズ。
購入できた人は、
もったいなくて履けないけど使わないと。しっかり履く。
びっくりした。正直無理かなと思ったがなんとか滑り込んだ。