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[WBS] のり高騰に秘策!?高付加価値で勝負!

2018年2月6日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

皆さんの家庭にもある海苔についてのニュースです。

この海苔、6袋入って元々は380円でしたが、これが2017年4月に430円に13%ほど値上げをしました。

実は海苔の原料は不作が原因で4年続けて上昇しています。

海苔業界はいま、あの手この手でこの危機を乗り切ろうとしています。

ニコニコのり株式会社

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家庭用海苔大手のニコニコのりが2月5日に都内で開いた新製品発表会。

白羽清正社長、

4年連続で不作が続いてきた。私たち大手加工メーカーは昨年度値上げをした。

海苔業界の厳しい現状を説明するニコニコのりの白羽社長。

海苔の生産量は10年以上に渡って減少傾向。そのため原料価格は急激に高騰していて4年連続の上昇です。

暖冬に加え、ここ最近では海がきれいになりすぎたため、海苔の栄養分となる窒素やリンが不足しているのです。

そんな中、ニコニコのりが新たに投入するのは、

付加価値を付けた商品を販売することで海苔離れを防ぎたい。

特に付加価値が高いのが「おしゃべりのり関西弁」。

関西弁のワードをレーザーカッターで切り抜き、インスタ映えを狙った商品です。

焼のりは板海苔1枚分の価格が80円ですが、おしゃべりのりは同じ板海苔1枚分で300円という強気の価格です。

レーザーカッターは1枚1枚焼いてカットしているので手間がかかる。いかに付加価値をつけて大切に商品を扱いお客様に届けるのかを考えた。

株式会社井上海苔店

[blogcard url="http://www.inoue-nori.co.jp/"]

こうした中、新たな取り組みも始まっています。

東京・日本橋で創業164年の老舗「井上海苔店」。

井上勝久社長は、

包むから脱却しないと海苔産業、上向きにならない。

こう訴えるのは6代目社長の井上さん。

国の水産研究・教育機構などと共同で開発したのが醤油です。

海苔で作った醤油は世界で初めてといいます。

開発に2年を要した「海の醤」。

価格は通常の醤油より4~5倍の1本約900円と強気の設定です。

大豆・小麦を使っていないから穀物アレルゲンがない。ドイツの老舗の和食店が使っていて、フランスからも多くの問い合わせがきている。

海苔業界の現状

海苔の養殖、加工の経営は今、厳しい環境にあります。家族経営が多く、全国で4,000軒ほどありますが、毎年100軒のペースで減少。

海苔加工には高価な設備を使う。設備投資だけで1億円はかかる。

そこで生産者の収益を上げようと開発されたのが海苔醤油。

春先になると風味などが少ない色落ちした海苔がとれます。多くは製品化されず処分されていました。

その捨てられていた海苔にスポットを当てたのです。

大手企業が入ってマーケットができれば大きなビジネスになっていく。

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