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[WBS]ポイント「最大2万円分」付与!"マイナカード"取得する?[日本調剤株式会社]

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政府が普及を目指すマイナンバーカードで最大2万円分のポイントを付与する新たな制度が盛り込まれました。

今回のポイント付与は3段階に分けて行われる予定です。

まずカードを新たに取得すると5,000円分がもらえます。そして、そのカードを健康保険証として専用サイトなどで利用登録をすると7,500円分が、さらに預貯金口座とひも付けをすると7,500円分がもらえるということです。

最大で2万円分のポイントがもらえるという内容ですが果たしてこの制度でマイナンバーカードの普及は進むのでしょうか。

日本調剤株式会社

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最大2万円分のポイント付与。街の人はどう捉えているのでしょうか。

30代女性。

これを機にこれだけポイント付与があるならしたい。

20代男性。

必要になれば取得するのでポイントがあるから取ろうとは思わない。

すでに取得している人も健康保険証の登録などで7,500円分のポイントが付与される予定です。

50代男性。

保険証は登録すると思う。

40代男性。

保険証登録とか1枚のカードで利便性の向上であればいい。

一方で否定的な意見が多かったのは…

30代女性。

預金口座のひも付けまではしない。

60代男性。

口座のひも付けは怖い、かなり。

賛否両論がある中、マイナンバーカードの健康保険証としての利用には前向きな意見が多く聞かれました。

その保険証利用、先月から本格運用が始まっています。

安東淳記者。

薬局の受付のところにマイナンバーカードを保険証として利用するための端末が設置されています。

調剤薬局大手の日本調剤。全国663店舗でマイナンバーカードが利用できるよう専用端末を設置しました。

使い方はカードを端末に置き、顔認証か暗証番号のどちらかで本人確認。

10秒程度で受付が完了します。

従来は…

生年月日、保険者番号。

健康保険証の情報をスタッフが確認する必要がありましたが、この仕組みで手間を省くことができます。

メリットは他にも…

受付の時に端末で同意ボタンを押すと医師や薬剤師がほかの病院などで処方された過去の薬の情報を確認できます。

日本調剤の薬剤企画部、長島雄一部長。

今までは患者へのビアリングやお薬手帳をもとに入手していた情報がスピーディーに正確に入手できることで薬剤師の服薬指導の質が上がる。

ただ、実際にマイナンバーカードを保険証として使っている患者は多い店舗でも月にのべ20人ほどだといいます。

70代男性。

保険証は別にあるからマイナンバーカードじゃなくてもいい。

少ないのは利用客だけではありません。マイナンバーカードを使える医療機関や薬局は全体の6%台にとどまっています。

なぜなのでしょうか?

理由のひとつが世界的な半導体の不足です。

保険証利用するためのシステム導入にはパソコンなども必要とされますが、半導体不足で納期が遅れている背景があります。

導入が進まない理由はほかにも…

3店舗の薬局を運営するワイズの山内伴紀さん。

3月にシステム導入を申請しましたが、その後手続きをやめたといいます。

その理由が…

実際に使えるか不安や疑念があるなかで優先順位が下がってしまった。

山内さんの薬局では受付のパソコンと薬剤師が使うタブレットを使い分けています。受付のパソコンは患者の情報や会計など主に事務の仕事用。タブレットは薬剤師が薬の履歴や症状などを管理するために使っています。

ただ、マイナンバーカードにひも付いた薬の情報はパソコン側のソフトに組み込まれます。

こちら(タブレット)で取れない情報はタブレットを持ったまま、ここ(受付の端末)で患者の名前を入力して呼び出してという導線になる。

また、こうしたデータの連携には追加のコストも掛かります。

さらにマイナンバーカードで分かるのは薬の名前や量など限定的な情報。

山内さんの薬局では「痺れや痛みの症状が和らいできた」といった患者から聞き取った話など細かい補足情報を重視しているため、いま投資する必要性を感じなかったといいます。

薬剤師がどう患者に対して指導したか、そういった情報をくみ上げられないのは果たしてどこまで活用できるのかという疑問はある。

ポイントの付与でマイナンバーカードの保険証利用を広めたい政府。

専門家は普及には保険証として利用するメリットを示すことも大事だと指摘します。

国のデジタル政策に詳しい日本総合研究所の野村敦子主任研究員。

将来的にデジタル庁が取り組みとしているが、病院で使えるとか、自分の健康の増進に役立つようなサービスを受けることができる、そういった直接的なメリットにつながることが非常に重要になる。

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