2016年に社会現象となったスマホアプリ「ポケモンGO」。
あれから5年、そのポケモンGOを手掛けたアメリカのナイアンティックが任天堂と組んで11月に新たなゲームを配信します。
歩くことを楽むお散歩ゲームだといいますが、開発の背景にはコロナ禍で見直されたお散歩に関連する市場の広がりがありました。
Niantic, Inc.
[blogcard url="https://nianticlabs.com/ja/"]
ナイアンティックの東京スタジオ。
今回、このオフィスで開発された日本発のゲームアプリが世界に配信されます。
この日、国内での配信に向けた最終チェックが行われていました。
ナイアンティックのプロダクトマーケティングディレクター、須賀健人さん。
日本から世界に届けようとしているので日本人としては感慨深い。
そのゲームというのが任天堂の人気ゲームのキャラクター「ピクミン」を散歩しながら育てるピクミンブルーム。すでに一部地域で配信が始まっていて、日本では来月配信予定です。
一体どんなゲームなのか、今回WBSは一足先に体験することができました。
妹尾里紗記者。
アプリを起動させるとポケモンGOのように地図が出てきました。道を歩いているとピクミンが後ろからついてきてくれます。
まずプランターにピクミンの苗をセットして歩きます。
記載された歩数を達成すると新しいピクミンが生まれました。
歩くことで仲間を増やし、ピクミンとさまざまな思い出を作ったり、歩いた道に花を咲かせたりすることも。
今回、ナイアンティックが注目したのがお散歩市場です。
ナイアンティックのジョン・ハンケ創業者兼CEO。
「ピクミンブルーム」は歩く習慣をつくることによりフォーカスをあて、少しでも毎日楽しく歩けるように魔法をかけるようなゲーム。
コロナ禍で皮肉にも歩くことの価値が再認識された。
またポケモンGOのような戦う機能はなくし、ルールをより簡単にすることで幅広いユーザー数の獲得を目指します。
ピクミンブルームは再び社会現象を起こすことができるのでしょうか?
起こせると思っている。
コロナが収まって、ワクチン接種が進んでイベントを開ける状況になったら、「ポケモンGO」同様「ピクミンブルーム」もさまざまなパートナーと組んでビジネスを進めたい。
まずはアプリ内課金を収益の柱にするとのことですが、来年以降は自治体や企業と連携し、お散歩市場を広げたい考えです。
コロナ禍で見直されたお散歩。
靴小売り大手のABCマートやアシックスではウォーキングシューズが去年に比べ売り上げを大きく伸ばしています。
また歩くモチベーションにつながるとして加入者を増やしている商品も。
住友生命保険が3年前に始めた保険「Vitality」です。
住友生命保険のバイタリティ推進室、梅村好美さん。
ウォーキングやランニングを評価してポイント化し、ポイントに応じて保険料が変動するサービスを提供している。
専用のアプリを使うと歩数などが自動でカウントされポイントが加算。そのポイントに応じてランクが上がると翌年支払う保険料が割引される仕組みです。
最高のゴールドを達成するには…
毎年の健康診断を受けて提出し、週に3~4日1万歩とか歩くとゴールドを達成できるかなと思う。
ゴールドを維持すると9年目には30%の割引に。しかし、全く何もしない状態だと毎年少しずつ保険料が増え、15年目には最大で10%割増になるシステムです。
さらに保険料の割引以外にも特典が。歩数の条件などを満たすとスターバックスで使えるドリンクチケットを使えるなど提携する17企業の優待が受けられます。
今年上半期には過去最高となるおよそ20万人が加入しました。
利用者は加入直後に比べて1年後の歩数が約9%増え、それが3年間継続できているという調査結果も出ている。
健康になっていくことで入院給付金や介護給付金の支払いが減ることを期待する。