発売から85年、甘酸っぱい味がたまらなく美味しい「都こんぶ」。
その都こんぶを販売しているのが中野物産株式会社です。
中野物産株式会社
[blogcard url="http://www.nakanobussan.co.jp/"]
大阪府貝塚市にある中野物産株式会社の二色の浜工場。
ここでは1日に約2トンの都こんぶが製造されます。
都こんぶに使用される昆布は北海道南部で採れたこだわり真昆布。
味付けの工程には2日掛かります。
真昆布は乾燥した状態で入荷します。その昆布を手作業で酢に漬けてやわらかくします。
丁寧に一枚一枚昆布の中に調味液を浸透させて、しっかりと味付けをするには手作業が良いそうです。
次に都こんぶのおいしさの秘密「魔法の粉」を昆布にまんべんなくまぶしていきます。
そして1晩寝かします。
この工程を2日間ずつ繰り返します。
5日目に寝かした昆布を機械で裁断。箱詰めされて都こんぶが完成します。
昆布に味をなじませるため完成まで丸5日かける。
都こんぶの特徴
中野物産株式会社の創業者、中野正一さんは京都の尋常小学校を卒業後、大阪の酢昆布メーカーで下働きをしていました。
この時に考えついたのが「酢昆布に甘い味付けをしたら売れる!」
1931年、19歳で独立した中野正一さんは「都こんぶ」を発売します。
1950年台には東京にも進出します。都こんぶは大阪だけでなく全国区の商品に成長していきます。
しかし1969年に都こんぶに使用していた人工甘味料「チクロ」が突然、使用禁止になりました。
当時、27歳だった木村史郎さんは都こんぶの改良を命じられることになりました。
昆布に味を染み込ませるチクロの代わりはなかなか見つからず、7~8年は試行錯誤が続いたそうです。
そして逆転の発想を思いつきました。味を染み込ませるのではなく、振り掛けられる調味料を考えました。
見つけたのはアラニンというアミノ酸の一種。試してみると「これはいける!」
販売し始めると、一気に以前の売上まで回復したそうです。
そんな試行錯誤を頑張った木村史郎さんは今では常務です。
調味料を振り掛ける逆転の発想で新たなファンを増やした。
都こんぶの名前
都こんぶの「都」。
創業者の中野正一さんが京都出身だったから名付けられたそうです。
京都の人って本当に京都が好きですよね。愛されていますよね。
吉本新喜劇とのコラボ商品
大阪の人気スポット「なんばグランド花月」。
2015年12月に発売された人気商品が吉本新喜劇座長すっちーと「都こんぶ」のコラボ商品。
驚くのはその大きさ、通常の都こんぶの約30倍の大きさです。
都こんぶの思い出
販売開始から85年経った今でも駄菓子屋のカウンターに置かれるほど定番のお菓子となった「都こんぶ」。
この記事を書きながらも都こんぶを思い出すと口の中が酸っぱくなります。
わたしの姉が小さな頃から大好きでした。
今は海外に住んでいるので年に1~2回、日本に帰ってきたら都こんぶを必ず買って帰ります。
姪っ子たちも大好き。
今度、吉本新喜劇とのコラボ「都こんぶ」を買ってプレゼントしてあげようかと思います。