中華まんのロングセラー。
90年の歴史を持ち、今なお人気の理由を探りました。
株式会社中村屋
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1927年、上野と浅草間に日本初の地下鉄が開業。
この年に生まれたのが中村屋の中華まんです。
中村さんの肉まんが好き。おいしい。
発売から90年、中村屋の中華まんの人気の秘密とは?
中村屋の中華まん
中村屋の中華まんについて聞いてみると、
もっちりしている。食べ応えがある。
もっちりしている。
その食感のヒミツは…。
1日に50万個を製造する神奈川工場を訪ねました。
こねたばかりの生地。すでにもっちりしていますが、この後の工程が特に重要だといいます。
中村屋 神奈川工場の杉山直巳さん、
長時間発酵することで弾力のあるもちもちとした生地が出来上がる。
発酵時間を調整することできめの細かいもちもちした食感の生地に仕上がります。
できた生地と中の具を合わせるのが特殊な機械。一瞬で丸くなった肉まんが出てきます。
その仕組みは生地の中に餡を注入し、出てきたところをカッターで瞬時に切断。するとキレイな丸い形ができあがります。
誕生のきっかけ
新宿で菓子やパンを販売していた中村屋。
ところが大正時代の終わり頃から百貨店ができ始め、創業者の相馬夫妻は危機感を募らせていました。
そんな中、視察で行った中国で「包子(パオズ)」と出会います。
日本人向けの新商品にしたらどうか…。
早速、開発を始め1927年に天下一品「支那饅頭」という名前で発売。
中華まんは庶民の味として親しまれるようになりました。
しかしその後、市場は成熟。
悩んだ開発者が手に取ったのが、
これはいけるかもしれない。
実は本格的なインドカリーを日本で初めて販売したのは中村屋。
得意分野を掛け合わせた「カリーまん」がヒットして2桁増の売り上げを記録しました。
その後も中村屋の中華まんは右肩上がりで売上を拡大。
その理由をFF開発部の弘中雅裕部長は、
百貨店、スーパー、コンビニ、3タイプの中華まんをそろえている。
実は同じ肉まんでも販路によって少しずつ作り方を変えています。
本格志向のお客様が多い百貨店向けは生地はしっかり、具材も大きめにカット。
スーパー向けは子供も食べやすいふんわりとした生地でレンジにも対応しています。
さらに、
生地はふんわりし過ぎかな。
もう少しコシがあった方がいいね。
毎年毎年改良している。
数十種類の香辛料や塩などの調味料を使い毎年微妙に風味を変えているといいます。
そして今、チャレンジしていることが、より生地の口溶けが良いという手作りのような中華まんの量産です。
新たに機械を開発し、2018年からその機会を導入した新工場を本格稼働させます。
中村屋の中華まん、ロングセラーの極意とは?
ロングセラーの極意とは?
変えずに変える。お客様が気付かないレベルで年々改良。