新型コロナのワクチン接種を終えた人の数を100人あたりで示したものです。
アメリカでは37.04人、そしてイギリスでは30.14人ということですでに3人に1人はワクチン接種を終えています。

一方で日本はどうかというと、5月17日から大規模接種会場の予約が始まりましたが、接種を終えた人は100人あたり1.37人ということで進んでいないことが分かります。

いま接種が進んでいるアメリカではワクチンを接種できることを強みに観光客を呼び込むワクチンツーリズムの動きが出てきています。

NY Metropolitan Transportation Authority
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新型コロナワクチンの接種が進むアメリカ。

ニューヨーク市局の宇井五郎記者、
アメリカ・ニューヨークでは鉄道の駅で観光客や通勤客を対象に無料でワクチンを接種する取り組みが始まりました。

鉄道・バスを運営するMTAのパトリック・フォイエ会長兼CEO、
駅を利用する人ならニューヨーク市民であろうとなかろうとワクチンを接種できる。

ニューヨーク州では州内合わせて13の駅にワクチンを無料で受けられる会場を設置しています。使用するのは接種が1回で完了するジョンソン・エンド・ジョンソン製のワクチン。

希望者は予約しなくても会場で身分証明書を示せば接種を受けられます。

ワクチンを接種した人は、
本当は電車に乗る予定だけだった。すごく簡単でスタッフも親切だった。

この無料接種、足元で伸び悩んでいるワクチンの接種率を上げることが主な目的ですが、こんな思惑も…
ニューヨーク州のクオモ知事、
ホテル、ブロードウェイ、飲食店に観光客を取り戻さなければならない。

観光客の皆さん、ニューヨークに来ていただければワクチンを差し上げましょう。

2019年は6,600万人以上の観光客が訪れたニューヨーク。しかし去年、新型コロナの感染拡大で観光客は急激に減少、今年も3,600万人程度にとどまる見通しです。

今回、駅で接種した人にはニューヨークの地下鉄やバスに7日間乗り放題の乗車券を配布。ワクチンの無料接種を観光客を取り戻すための呼び水にしたいのでしょうか。

乗車券を受け取ったこちらの男性、南米コロンビアから来た観光客です。
コロンビアでワクチンを接種するのはとても難しいのでここで受けようと思った。

「乗車券でどこに行く?」
アメリカ自然史博物館と自由の女神に行く。

ニューヨーク州やフロリダ州などでは外国人観光客への接種も可能に。ワクチン目当てで訪れる人も増えています。

こうしたワクチンツーリズムについてワクチンを確保できていない国では貧富の格差が生み出す不公平などと批判もあります。


ただアメリカは経済の正常化に向けワクチンの普及を最優先にする構えです。
接種を担当するラモン・タラジ氏、
最も重要なことは経済を再開し、ニューヨークが立ち直ることだ。

「日本人観光客もワクチンを打てるのか?」
身分証明書さえ提示すればワクチンを接種できる。

何の問題もない。海外からも多くの人が来るようになるだろう。

日本人も接種可能だとしていますが厚生労働省はこうしたワクチン接種について、日本の予防接種法による救済制度の対象とはならないとしていて、副反応が出た際、補償を受けられない恐れがあります。
