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[WBS]「ミスター円」に聞く!「悪い円安」政府の対策は

ワールドビジネスサテライト(WBS)

政府や日銀は円安に対して今後どのような対策を取っていくのでしょうか。90年代に財務官として大胆な為替介入を行って「ミスター円」と呼ばれた人物に話を聞きました。

日本・アメリカ財務相 円安を議論!為替介入の可能性は?

アメリカにやって来た鈴木財務大臣。イエレン財務長官と初めて対面で会談しました。

ここで話したかったのは…

鈴木財務大臣

金融市場の動向、特に最近のドル円相場の動きを議論した。
為替の問題に関し、日米の通貨当局間で緊密な意思疎通を図ることを確認した。

急速に進んでいる円安について。

今年に入って円はドルに対して一時15円ほど下落。

そこで記者から問われたのは…

記者

会談で為替介入に関しての意見交換は?

鈴木財務大臣

相場についてもコメントしないから為替介入とかについてもコメントしない。

為替介入とは相場の急激な動きを安定させるため政府が外国為替市場で通貨を売買すること。

介入の仕組みはこうです。

現在のような円安の場合、まず財務相が円買い介入を決定。日本銀行に指示を出します。

すると日銀は市場で大量にドルを売って円を買います。円が買われるので円高方向への圧力が強まるのです。

元財務官"ミスター円"が語る!為替介入は?円安はどこまで?

佐々木キャスターが訪ねたのは為替介入を熟知する榊原英資氏。

かつて大蔵省の財務官として大胆な為替介入を連発し、ミスター円と呼ばれた人物です。

榊原英資さん(1997年当時)

極端な円安も極端な円高も好ましくない。
必要があれば断固たる措置を取る。対処する。

1990年代後半、銀行の不良債権問題やアジア通貨危機で日本経済への不安が高まり円安が進行。この時、為替介入を指揮していたのが榊原さんです。

榊原英資さん

その時も保有する米ドルなど外貨準備の10分の1ぐらい使った。
だから「あと9回しか介入ができないんだ」とか言ってちょっとビビったことがある。

同じく急激な円安が進む今、為替介入の可能性は…

榊原英資さん

為替介入についてアメリカは賛成しない。
日本は若干介入したい意図があるが、アメリカは今のドル高は望ましいと思っている。

佐々木明子キャスター

ドル安になると輸入物価が上がりアメリカ国内でインフレに?

榊原英資さん

ドル高であればインフレ対策にもなる。アメリカは望んでいる。

佐々木明子キャスター

鈴木財務大臣は口先介入している。あまり効いていない?

榊原英資さん

マーケット関係者は無視する。
口先介入の時は実際に介入し、効果が出て「またやるぞ」みたいな感じで行う。

一方で今の円安は1990年代後半とは異なる点もあると指摘します。

榊原英資さん

アメリカの金融引き締めは今後も続く。日本の金融緩和も続く。
円安がある程度加速するのは仕方ない。140円、150円になると。
金融政策の違いで円安になっている。「日本売り」の円安ではない。
過度に心配する必要はない。

急激な物価上昇が問題になっているアメリカでは21日に…

FRB
パウエル議長

決定はこれからだが5月のFOMCでは0.5%の利上げも検討

FRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長が通常の2倍のペースに利上げを加速すると示唆。

強力な金融緩和を続ける日銀との方針の違いがさらに鮮明になっています。

佐々木明子キャスター

今もし榊原さんが財務官ならこの状況をどう判断する?

榊原英資さん

私がそういう主要なポジションにいてもあまり心配しない。打つ手はある。
円安をストップするためには利上げをしないといけない
今、日本は景気回復局面に入り、デフレもだいたい収束したような状況。
来年末ぐらいには利上げをできるような環境になる可能性はある。

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