株式会社モリモト医薬
[blogcard url="https://www.morimoto-iyaku.jp/"]
低温輸送など管理が難しい新型コロナワクチン。

それをより簡単にする取り組みがいま進んでいます。
大阪のベンチャー企業「モリモト医薬」です。

薬を飲みやすくするゼリーの生産や防護服の販売などを手掛けています。


この会社が開発したのが…
モリモト医薬の盛本修司社長、
これが連続スプレー式の凍結乾燥機。

盛本社長が見せてくれたのは液体のワクチンを凍結・乾燥させ粉末状にするという新たな装置。

液体のワクチンを機械の上の部分から注ぎます。

高さ3メートルほどの筒の中を通すとワクチンは凍結し、細かいパウダー状に。

そして次の工程が長さおよそ4メートルの真空ドラム。この中で温度や水分を管理しながら乾燥させるとワクチンは1日ほどで粉の状態になります。

摂取する際にはこれを液体に戻します。
生理食塩水や注射用蒸留水を使う。病院では通常の方法で元に戻す。

コロナワクチンは超低温や低温での管理が必要なものが主流となっていますが、粉末にして常温で管理できるようになれば輸送や保管の際のコスト削減につながるといいます。

実はワクチンを粉末化する技術はこれまでにもありました。

ワクチンの瓶を棚に並べ乾燥させる方法で国内のおよそ3割のワクチンは粉末に加工されています。

ただこの方法はより長い時間がかかるほか、瓶を棚のどこに置くかによって品質にムラが出ることが課題となっていました。

新しい装置は非常に品質管理の面で安定する。

10倍くらい従来の粉末ワクチン製造の方法に比べて生産速度が上がる。

この装置のコロナワクチンの実用化に向け盛本社長はすでに動き始めていました。

製薬会社に「ワクチンの共同開発を今後進めていきたい」と手紙を書いた。

国内外でコロナワクチンの開発にあたる製薬メーカーに連絡し、装置の売り込みを開始。

するとほどなくして海外の複数のメーカーからメールの返信があったといいます。
ある会社は「非常に研究陣が興味を持っている」と。

別の会社からは「モリモト医薬と冷凍輸送・保管の問題に対して戦略的パートナーシップを進めましょう」と。

技術を高く評価する言葉が並びました。
こうした中、社内では製薬メーカーのワクチン生産ラインにこの装置を組み込んだ場合のシミュレーションもスタート。

モリモト医薬の技術部、アダム・ジェイコブさん、
海外の工場の基本的なデザインのコピーです。

この小さいサイズだと工場では1年で6,000万瓶の生産が想定されます。

6,000万瓶ということは1瓶5回だから…3億回分と。

英語に堪能な社員や社外の技術コンサルタントを交え、具体的な設計の検討についても着手しました。

海外ではコロナワクチンをファイザーと共同開発したビオンテックのCEOが凍結乾燥タイプのワクチンについて今年10月以降の承認を目指すと日本経済新聞の取材に対し発言。

さらにロシアでは発展途上国への輸送を念頭にコロナワクチン「スプートニクV」の液体からの切り替えが法事されるなど粉末化をめぐる動きが出始めています。


政府の援助・製薬会社とのコラボレーション、この2つが必須。

できる限りすぐにスタートできれば最短で異次元の速度で1年くらいでコロナワクチンの粉末ワクチンを出すことができれば。
