お馴染みの菓子「RITZ(リッツ)」です。

日本での発売からは48年が経つということです。
国内向けのリッツは長く山崎製パングループが製造・販売をしてきましたが、2016年8月にライセンス契約が終了し、世界の菓子大手、アメリカのモンデリーズ・インターナショナルが直接製造・販売する体制に切り替わりました。

リッツを失ったヤマザキは新たに「Levain(ルヴァン)」ブランドを立ち上げて対抗します。

これまで2年半に渡り両社の販売競争が続く中、モンデリーズが3月18日、リッツブランドの新商品を発表しました。
新しいリッツは意外な菓子でした。

モンデリーズ・ジャパン株式会社
[blogcard url="https://jp.mondelezinternational.com/home"]
3月18日、モンデリーズが発表したリッツの新商品。

それは今までにない新たなものでした。
モンデリーズ・ジャパンのガネッシュ・カシャップ社長、
リッツは日本でNo.1のクラッカーだ。

No.1を維持するにはバラエティーに富んだものを出していく。

リッツは1971年に日本に上陸したロングセラー商品。
当初から山崎製パンの小会社に国内で製造・販売をする権利が与えられていました。

しかし、2016年8月。
今回から製造先が変わります。リッツがインドネシアの工場、オレオが中国工場、プレミアムはイタリアの工場ということになります。

リッツとオレオブランドを持っている本家、アメリカのモンデリーズがグローバル企業の強みを生かしコストが低い地域での生産や研究開発を始め、自社販売に切り替えたのです。


ヤマザキビスケット株式会社
[blogcard url="http://www.yamazaki-biscuits.co.jp/"]
権利を失ったヤマザキは後継商品となる「ルヴァン」と「ノアール」を開発。

リッツやオレオに対抗する術として、ヤマザキビスケットの飯島茂彰社長は、
卸や小売りの協力を得る。そのあたりをしっかりやっていく。

流通の強みでモンデリーズに対抗。
日東燃料工業株式会社
[blogcard url="http://www.nittoh-e.co.jp/"]
実際、スーパーマーケットを3月18日に訪ねてみると…

リッツとルヴァンが肩を並べて販売されていました。

ベニースーパー本部の菓子担当チーフバイヤー、長谷川徹さん、
リッツとルヴァンは商品数が5対5だが、売り上げはルヴァンが6、リッツが4。

この1年間のリッツとルヴァンの1店舗あたりの売上額を見てみると前半はリッツが売れていますが、年末はルヴァンが売れるなどその人気は拮抗しています。

クリスマスになるとルヴァンは特売をかけて売り上げは6対4から8対2になることも。

ルヴァンは需要が高まる時期に価格を下げて大量に仕入れることができるため、店としては特売などで訴求しやすい商品だといいます。

「リッツだとそういう仕入れ方はない?」
今のところ、そういう条件をもらえるところはない。

リッツ ベイクドチップス ソルト&ブラックペッパー
そんな中、モンデリーズが発表したリッツの新商品。

それはビスケットではなく、スナック菓子のリッツでした。

かなり黒胡椒が効いていますね。すごいお酒に合いそうな味です。リッツだと思って食べると全然違う味です。

中は空洞になっているので軽やかな食感ですね。

家飲み用のおつまみとして楽しめる濃厚な味付けにしたといいます。
スナック菓子は油で揚げるのが一般的ですが、新商品はリッツと同じくオーブンで焼き上げたベイクドチップス。

発表会にはなぜか日本音響研究所の所長を務める鈴木創さんが登壇。

ベイクドチップスは食べると気持ち良くなる。

新商品の一番の売りは…
口に入れたときの咀嚼音(そしゃく音)です。

パリッという咀嚼音、脳が心地よいと感じる周波数が出ているといいます。
美味しいという「味覚」と「聴覚」の相乗効果で食べるとどんどん気持ちよくなるというのです。

スナックという新市場に参入し、若い世代にリッツブランドの認知度を高めることが狙いです。

「なぜスナック菓子作った?」
スナック菓子はとても大きい市場。ビスケットよりも大きい市場になる。

「類似商品が並ぶことについて?」
あまり気にしていません。

ビスケットは複雑な商品ではない。いろいろな種類のものが出ている。

「ルヴァンはライバルではない?」
競合は他にもたくさんいる。ビスケットだけではない。

最終的に消費者が選ぶもの。
