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[WBS]取材班が現地取材!新ロシア地域抱えるモルドバ

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ウクライナに侵攻したロシアが次に狙う国ともいわれているのがウクライナの西隣にあるモルドバです。モルドバにはドニエストル川に沿って新ロシア派が支配する「沿ドニエストル共和国」といわれる地域があります。ロシア政府の高官はクリミア半島からこのドニエストル川沿岸まで支配地域をつなげたいとする考えを表明していて、モルドバでは緊張感が高まっています。

テレビ東京の取材班が現地を取材しました。

"新ロシア派"抱えるモルドバ!「沿ドニエストル」現地取材

ウクライナの隣国モルドバ。九州ほどの面積に人口260万人が住む小さな国です。

この国の中にはロシア軍が駐留する地域が…

中村航記者

川をはさんだ向う側にある大きな街も沿ドニエストル共和国の一部です。

ウクライナとの国境近くを流れるドニエストル川の東側に広がる自称「沿ドニエストル共和国」。

取材班が最初に目指したのはその沿ドニエストル共和国に囲まれながらも共和国には含まれていないモロバタノウア村です。

船着き場は共和国のエリアではないにもかかわらずロシア軍兵士の姿がありました。

強まる危機感から村を出た人もいるといいます。

モロバタノウア村の住民

9割の住民はどこにも行くあてがない。

モロバタノウア村の村長が取材に応じました。

モロバタノウア村
オレグ・ガジア村長

ウクライナで戦争が始まり、さらに村の未来が分からない。
ロシア軍がオデーサから進軍してくるかが心配だ。
下の階級のロシア軍兵士ですら"共和国"を「ロシアが本当に征服する」と言うときがある。

取材班が次に向かったのはモルドバ南部のガガウズ自治区。

中村航記者

モルドバ南部のコムラトという街に来ました。市庁舎の前に巨大なレーニン像が置いてあります。

街中はロシア語の看板だらけ。じつはこの地域は新ロシア派が多数を占めています。

ガガウズの住民

100%ロシアを支持している。
ロシアは戦争をあおっていないし、ウクライナでもない。
アメリカがウクライナ軍を支援して戦争をあおったんだ。

取材班が最後に向かったのは沿ドニエストル共和国。安全の確保に注意しながらロシア軍兵士のいる検問所を抜け、共和国が首都としているティラスポルにたどり着くことができました。

国際的には承認されていない沿ドニエストルの旗やロシアの国旗が並んでいます。

車には共和国のナンバープレートが付けられ、モルドバとは異なる独自の通貨も流通しています。

「沿ドニエストル」住民

一市民として十分な情報や歴史を知り、全てを冷静に分析している。
ロシアが戦争に勝つだろう。

「沿ドニエストル」住民

ここにいるロシア軍は悪い人たちじゃない。
全部知っているわけじゃないけどロシア軍は地元の代表だ。

沿ドニエストルでは4月下旬に建物などの爆発があり、新ロシア派はウクライナの関与と主張。

一方、モルドバ政府はそれを否定しています。爆発はモルドバ侵攻の口実を作るためにロシア側が仕掛けた、いわゆる偽旗作戦だとする見方もあります。

モルドバの元国防相、マリヌッツァ氏もこの点を指摘しました。

モルドバ
マリヌッツァ元国防相

爆発事件はロシアの特殊な諜報部隊が沿ドニエストルの分離派と結託し、地域を混乱させるために起こしたものだと考える。
被害はほとんどないが「挑発する」というメディア効果を狙っている。

ウクライナと同じく国の中に新ロシア派が多い地域を抱えているモルドバ。

親ヨーロッパ政権であるサンドゥ大統領はウクライナ侵攻後の3月にEU(ヨーロッパ連合)への加盟を申請しましたが、ロシアを刺激するのを避けるため軍事同盟NATOへの加盟申請は見送っています。

ただ現役の国防相がインタビューに応じ、NATO加盟国からの軍事支援に対する期待を語りました。

中村航記者

国を守るのに十分な兵士がいるか?

モルドバ
アナトリエ・ノサティ国防相

モルドバの正規兵の数(5,000人)は脅威に接する前のものだ。
その時期はこの規模が適切だった。
事態が悪化しているのは明らかで現実に即して状態を変えていく時間はある。
その時が来たら間違いなく総動員法の範囲で予備役を招集するだろう。
NATOのパートナー国が武器や弾薬や装備を支援してくれれば、それは間違いなく国を防衛するための助けになる。

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