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[WBS]どうなる?円安ニッポン!為替介入で一時140円台に

ワールドビジネスサテライト(WBS)

歴史的な円安に歯止めをかけるため日本政府がついに動きました。9月22日の為替の値動きは世界の中央銀行の会合が相次ぐ「金融政策デー」を迎えた9月22日、日銀は大規模な緩和策を今回も維持する方針を決めました。日米の金融政策の違いが鮮明になることで円相場は一時145円台後半まで円安が進みました。こういった状況に対して財務省は夕方、24年ぶりとなる円買いによる為替介入に踏み切りました。その結果、円相場は一気に5円ほど円高方向に進み、一時140円台をつけました。為替がジェットコースターのように乱高下した異例の一日でした。

円買い介入「効率的だった」

財務省担当
石井真知子

こちらは財務省前です。外国為替市場を担当する部署では今も慌ただしく職員が対応に追われています。

鈴木財務大臣は今夜、緊急の記者会見を開き、為替介入を行った理由を説明しました。

鈴木財務大臣

為替相場は市場で決定されるのが原則だが、投機による過度な変動が繰り返されることは決して見過ごすことができない。
このような考え方から本日、為替介入を実施した。

24年ぶりの円買い介入を実施したことで一時140円台まで円高が進んだことに対して財務省の幹部は「けっこう効率的だった」と述べるなど、その効果に自信を見せていました。

鈴木財務大臣も為替介入には「一定の効果があった」とした上で引き続き「為替市場の動向に高い緊張感を持って注視するとともに過度な変動には必要な対応を取りたい」と述べ、再び介入を行う可能性を示唆しました。

角谷暁子キャスター

アメリカで歴史的なインフレが続く中で為替介入に対して事前にアメリカの理解は得られていたのでしょうか?

財務省担当
石井真知子

その点について財務省は明らかにしていませんが、財務省で国際関係を統括する神田財務官は次のように述べています。

財務省
神田真人財務官

アメリカとは本当に緊密にいろいろなことで同盟国として議論している。
意思疎通は非常に図られている。

ただ鈴木大臣は「日本による単独介入だったのか?」「アメリカ当局と事前に調整する協調介入だったのか?」などと問われたのに対し…

鈴木財務大臣

何をもって単独介入かということがある。常日頃、各国とは連絡を取っている。

と述べるにとどめました。

今後の見通しについてはアメリカと日本の金利差の拡大は当面続く見込みであることから財務省内からも「円安進行に歯止めをかける効果は一時的だ」との声も聞かれます。

今後、円安が進んだ場合、政府・日銀が再び為替介入に踏み切るのか、そしてそれをいつまで続けるのか、その動きが注目されます。

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