厚生労働省は9月12日にアメリカのファイザー社とモデルナ社がそれぞれ開発した新型コロナのオミクロン株に対応したワクチンを薬事承認しました。そのモデルナのステファン・バンセルCEOがテレビ東京の単独インタビューに応え、現在主流のオミクロン株BA.5に対応したワクチンについても数週間以内に必要なデータは揃うとの考えを示しました。
モデルナCEO単独インタビュー!
"コロナ&インフル"を同時接種へ
今回、入国制限が緩和されたのを機に来日したモデルナのステファン・バンセルCEO。
自社のワクチンが日本で薬事承認されたことについて聞くと…
モデルナ
ステファン・バンセルCEO
日本の人々にとって非常に良いニュースだと感じている。
オミクロン株で変異が活発になり、入院や死亡を回避する効果はみられても艦船を予防する力が十分ではないためワクチンのアップデートが必要だった。
今回承認されたワクチンはオミクロン株の中でBA.1と呼ばれる年明けから始まった第6波で感染が拡大したウイルスに対応しています。
しかし、現在の第7波で感染が拡大したのはそこから派生したBA.5です。いま主流となっているウイルスへの効果については…
モデルナ
ステファン・バンセルCEO
「BA.5」に対しても十分な効果がもたらされるワクチンで抗体量は1.75倍に増えることが検証されている。
日本の皆さんはこのワクチンを接種すべきだ。
一方、同じくライバルのファイザー社は9月13日にそのBA.5とBA.4に対応した新しいワクチンを厚労省に承認申請したと発表しました。
これに対してモデルナは…
モデルナ
ステファン・バンセルCEO
われわれもアメリカでは「BA.5」のワクチンが認められ、すでにデータは持っている。
日本政府が求める有効性と安全性を担保したデータは数週間以内にそろえられる。
さらにモデルナでは新型コロナだけではなく、インフルエンザなどさまざまなウイルスに対応するワクチンを1回でまとめて接種できるようにする計画を進めているといいます。
モデルナ
ステファン・バンセルCEO
できる限り多くの人々の生活をシンプルにしていきたい。
その意味で複数のワクチンを組み合わせ1つにすることに取り組んでいる。
毎年1回モデルナのワクチンを打てば、そのときに流行している新型コロナとインフルエンザ両方のワクチン接種ができることを計画している。
1回接種すればワクチンの心配がなくなる。早くて2024年秋の実現を期待している。
それに加えて将来、日本で製造拠点を建設し、新たなパンデミックが起きた際にも迅速に対応できるような供給体制を整えたいとしました。
モデルナ
ステファン・バンセルCEO
最終的には日本で製品の研究開発、臨床試験を行えればと考えている。
日本で製造拠点も置きたい。
世界各国に工場があればパンデミック発生時、迅速に供給できる。
最先端のmRNAワクチンのテクノロジーを日本にも提供できればと考えている。