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[モーニングサテライト]【輝く!ニッポンのキラ星】不良ゼロへ徹底した取り組み!神奈川・綾瀬市 ねじメーカー[株式会社ミズキ]

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地域で奮闘する企業を取り上げる「輝く!ニッポンのキラ星」。

今回は神奈川県綾瀬市からです。海外に進出した企業が現地の部品ではなく、この会社が作った部品が使いたいとその品質に感心するネジメーカーを訪ねました。

株式会社ミズキ

[blogcard url="https://www.mizuki-corp.co.jp/"]

神奈川県中部に位置する綾瀬市。関東でも有数の町工場が集まるモノ作りの町として知られています。

ここにねじを80年間作り続けてきた企業が。

1939年に創業したミズキ。従業員52人、売上高は12億円に上ります。

ミズキの水木太一社長、

外径0.6ミリから12ミリのねじを太いものや細いものを多品種作っている。

主に自動車の部品やデジタルカメラなどに使われるねじを生産。毎月およそ100種類、6,000万本のねじをこの綾瀬の工場で作っています。

世界に通用するものづくりをしたい。

不良ねじが出ないことにこだわっている。

たった1本のねじの不良品が数百万円もの損害を与えることがあるといいます。そこで、

これが画像識別機。

出来上がったねじは1本づつ間隔を開けて並べ、機械を使って通常のねじの画像と比較し、問題が見つかると空気で不良品だけを吹き飛ばします。

あらゆるねじの大きさや種類に対応できるよう7種類もの画像選別機を導入。

パーツごとに分けて細部まで確認します。

台数・種類ともに多くの画像識別機で100%良品が保証できる体制。

ねじ穴を作る転造機と呼ばれる機械にも工夫が…

数年前にマイクロサイズのねじの需要が大幅に増えましたが、効率よく生産できる転造機は市販されていませんでした。

そこで技術者が図面を引き、小さなねじが詰まらないオリジナルの転造機を開発したのです。

生産能力は市販のものの5倍、1日あたり10万本以上に。

サイズが合わない転造機を使うとどうしても不良が出てしまう。

小さいサイズの転造機を作ったことで生産性だけでなく品質面も飛躍的に向上。

大きいねじを作る転造機にはセンサーが組み込まれ、加工をする前のねじに異常がないかを検査。その内容はモニターに表示されます。

センサーで確認しながら作っていると、突然1つのねじが止められました。すると生産ラインはストップ。

原因はねじの長さです。

黄色の線は正常の範囲ですが、その範囲を超えていたため不良と識別したのです。

以前は長さの違う品の混入が多く発生していましたが、現在は厳しい基準を通ったもののみを出荷しています。

ほかにもねじを立体的に細部まで測定できる3次元測定器や、各パーツをマイクロメートル単位で測定できる機械なども導入。

不良品を発見する設備に数十億円をかけています。

その甲斐あって年間7億本を超えるねじ作りの過程で不良品が発生しても製品として出荷しないで済むようになりました。

大量のねじを作る中で不良品が出ることは珍しくありません。ミズキがここまで徹底するワケは…

市場が小さくなっていく中で品物を使ってもらおうと思ったら、現地のメーカーから買うよりも遠くても安心だと思ってもらうのが大事。

タイヤベトナムに進出した日本企業がわざわざこのミズキのねじを取り寄せるといいます。

ミズキ自身も実はかつて何度か海外に進出しましたが、技術を伝えることが難しく、結局撤退することに。

すぐに対応が可能な国内生産に絞りました。

不良品ゼロの実績により取引先の自動車部品メーカーから表彰されています。

さらに去年、本社工場で稼働する機械にIoT機器を取り付け、稼働状況や生産管理をデータ化し、生産性を向上させました。

日本企業から得た信頼性を武器に海外企業への販売拡大を目指します。

機能は一緒だが作り方や材質が違うものが多くなってくる。

物を繋ぎ合わせる「締結」という分野で世界の役に立てるよう積極的にチャレンジしていきたい。

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