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[WBS]日経平均700円超下落!世界景気の減速懸念広がる[みずほ証券株式会社]

ワールドビジネスサテライト(WBS)

日経平均株価、そして原油価格、さらに円やポンドなど9月26日に株、商品、通貨などが大幅に下落しました。その背景にあるのは市場で強く意識されつつある世界景気の減速です。懸念は現実のものとなるのでしょうか。

マクド ミスド 円安で値上げ
また円安「介入効果」は薄れる?

田中瞳キャスター

マクドナルドはハンバーガーやマックフライポテトなどおよそ6割の商品を値上げすると発表しました。

ビッグマックは390円が410円に、子どもに人気のハッピーセットは470円が490円になります。

例えば家族で夕食にこれらの商品を購入すると2,010円だったのが29月30日からは2,130円になります。

日本マクドナルドが値上げの理由に上げたのは人件費・物流費の上昇などに加え、急激に進行する「円安」によるコストの上昇です。

そして…

田中瞳キャスター

11月25日から値上げをすると発表したのがミスタードーナツです。

ミスタードーナツも円安を理由に今年2回目となる値上げを発表しました。

街の声

足遠のくかな。子どもも含めて月1回くらいの利用だが、ボリュームとか考えるとハンバーガーではなく、しっかり食べられるようなものにしようかなと。

街の声

よく子どもが食べるのでちょっと家計に影響が。

先週、円安に歯止めをかけるため24年ぶりに円買いの市場介入に踏み切った政府・日銀。しかし、週末をはさみ円相場は再び円安方向に進みつつあります。

鈴木財務大臣は9月26日に介入は一定の効果があったとした上で…

鈴木財務大臣

今後について投機筋の動きを強く憂慮する。必要に応じて対応をとると先週木曜に申し上げた。
その考えについては変化がない。

今後の状況次第では追加介入に踏み切る考えを示しました。

追加介入の可能性について専門家は…

みずほ証券
小林俊介チーフエコノミスト

今後も続けて介入が行われる可能性は十分残っている。
為替レートが上がっていった場合は145円で止めるよりは3円5円動かないように次は148円、150円という形で徐々に防衛戦を切り上げていくような動きになるのでは。
150円は絶対に守ることは考えているかも。

ただ、その効果については…

みずほ証券
小林俊介チーフエコノミスト

あまりにも早い動きを止める効能しか求められていない政策になってくる。
基本的に介入は"一時的"に円安を止める、時間を買う効果しかない。

「世界的な景気減速」は不可避?
指標や相場"節目割れ"相次ぐ

一方…

小野鉄太郎記者

連休明けの株式市場は世界経済の減速の懸念もあり終値は700円以上と大きく下げました。

株式市場で意識されたのは世界的な景気減速です。

アメリカをはじめとした世界の中央銀行が大幅な利上げを続け、景気が減速するとの懸念から、いま世界の経済指標や商品相場が急落し、節目の水準を割り込む場面が相次いでいます。

その一つがイギリス。今月発足したイギリスのトラス政権は23日に公約の目玉だった大規模減税策を発表。総額は過去50年で最大となるおよそ7兆円規模です。

しかし、これが財政悪化やさらなるインフレを招くとの懸念が浮上します。その結果、イギリスの通貨ポンドは売られ、対ドルで過去最安値を更新しました。

さらに日本時間の夕方、OECD(経済協力開発機構)は来年の各国の成長率が軒並み低下するとの見通しを発表しました。

イギリスの成長率は0%と予想。前回6月の予想よりも低下する国が目立ちました。

みずほ証券
小林俊介チーフエコノミスト

特にヨーロッパはロシア・ウクライナ戦争が決着まではいかなくとも、ある程度膠着までいかないと、この話(景気減速)は終わらない。
現時点でその予想はたてられる状況にない。景気後退の嵐はおさまるまで時間がかかる。
ヨーロッパは政治的な安定性に対しても非常に大きな不透明感が残る。
どうしてもこういう市場に対してディスカウント(下落)が入りやすい。

世界の経済活動が今後落ち込むとの見方から原油の価格もウクライナ侵攻によって高騰が始まる前の水準である1バレル80ドルを下回りました。

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