11月17日に発表されたレギュラーガソリン価格は168.9円と先週よりも0.1円下がったものの高値水準が続いています。
政府はガソリン価格が170円を超えた場合、補助金を出す方針ですがガソリン以外の燃料を使用している事業所からも対象に加えてほしいとの声が上がっています。
株式会社三芳エキスプレス
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経済産業省が発表した足元のレギュラーガソリン価格。先週の169円から0.1円下がったものの7年ぶりの高値水準です。
さらにトラックなどに使う軽油や灯油の価格も13年ぶりの高値となっています。
背景にあるのは世界的な原油価格の高騰。
政府は…
松野官房長官。
原油価格の動向が企業や暮らしに及ぼす影響を注視しながら関係省庁が連携しつつ政府全体として機動的に対応したい。
政府が打ち出したのはガソリン価格の上昇を抑える支援策です。
1リットル170円を超えた場合、石油の元売り企業に最大5円の補助金を出す方向で調整しています。
価格が高止まりする灯油と軽油についてもガソリンと同様の仕組みができないか検討するとしています。
軽油を多く使用する業界からは…
三芳エキスプレスの伊藤耕一社長。
ガソリン、ガソリン言われる中で軽油はどうなっているのか気にしていた。
150台のトラックを保有するこちらの運送会社「三芳エキスプレス」、月におよそ30万リットルの軽油を使用しているといいます。
ガソリンだけでなく軽油も対象にするという政府の方針に期待を寄せています。
「政府の支援策について?」
非常に助かる部分がある。
どういった形で還元されるのかという部分は気になる。
一方、戸惑いの声も…
埼玉県の農家を訪ねました。
キュウリを作っているハウス。
ハウス内を一定の温度に保つために稼働しているこちらの暖房機。
使われている燃料はA重油です。
A重油の価格も3年ぶりの高値水準で推移していますが現時点では政府の価格抑制策の対象には含まれていません。
キュウリの栽培に適している室温14度以上を保つには火力が出せるA重油は欠かせず、支援策がない現状に不安は広がります。
ちちぶ丸山農園の丸山貴吾さん。
この時期で2回重油を入れた。約2,000リットル入れている。
1ヵ月で20万円になるので、その分を商品に価格転嫁できればいいが、かなり苦しい。補助金が出ないと。
ビニールハウス農家が使用するA重油をめぐっては農林水産省が支援策を打ち出していますが、個別の申請が必要で承認されても燃油の使用量の義務が課されます。
幅広い経済活動に影響を及ぼしている原油価格の高騰。専門家はガソリン以外のさまざまな燃料にも一律に支援策を講じる必要性があると指摘します。
伊藤リサーチ・アンド・アドバイザリーの伊藤敏憲代表。
ガソリンはなじみのある商品。分かりやすい政策として浮上してきた印象。
冬の必需品である灯油、運送業界にとって必要な軽油、農業・漁業という分野にとって必要不可欠なA重油の分野にまで対象を広げないと不十分ではないか。