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[モーニングサテライト]「大浜見聞録」脱炭素で資産価値上昇!?需要高まる木造マンション[三井ホーム株式会社]

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大浜見聞録です。

今回は木造のマンションについて取り上げます。木造というと戸建住宅やアパートのイメージですが、最近木造のマンションが脱炭素という観点から非常に注目されていて、大手の住宅メーカーなどが相次いで参入し実際に建て始めています。

木造ならではの、どのような利点があるのかを含めて取材してきました。

脱炭素で資産価値上昇!?需要高まる木造マンション

去年11月に完成した5階建ての中層賃貸マンション「モクシオン稲城」。2階から上はすべて木造です。

5階に上がってきました。この廊下も木造ですか?

三井ホーム 技術研究所の小松弘昭さん。

はい、こちらも木造です。鉄筋コンクリートか木造か分からない。

三井ホームが初めて手掛けた木造マンションです。

鉄筋コンクリートに比べ建設時の二酸化炭素の排出量は半分以下。

木造だと断熱性が高まり冷暖房などのエネルギー消費量が30%ほど削減できます。

しかし、木造だと気になる点も。強度は大丈夫なのでしょうか。

2階建て住宅の約10倍強い強い壁。

1枚1枚は3cmくらいの厚さ。これを接着剤で固めた集成材。

木目を何層も組み合わせた集成材と呼ばれる木材を利用することで強度が上がり、震度7クラスに地震にも耐えられるとしています。

「木造のアパートだと音を気にする人が多いが、そのあたりは?」

音が木造の弱点と言われていた。

遮音床の構造模型。

床材の間には振動を吸収する制振パッド。

歩行したときに沈んで振動を吸収する。

さらに吊り天井のようにすることで天井との間に隙間を作り、直接振動が下の階に伝わらない仕組みにしています。

実際に検証をしてみると、上の階では子どもの足音を再現。下の階ではどこまで聞こえているのでしょうか。

まったく聞こえないことはないが、通常の歩行であればほとんど聞こえない。

完成まではおよそ1年。工場で作った建材を現場で組み立てるだけで施工できることなどから工期も1~2割ほど短縮できるといいます。

耐用年数は75~90年。鉄筋コンクリート造と同等レベルだといいます。

2LDKを中心に全51戸。賃料は周辺相場に比べて高くなっていますがすでに満室です。

三井ホームの池田明社長は木造への認識が変わる中で資産価値も上昇し始めていると考えています。

検索サイトで賃貸住宅を調べると木造は"アパート"のカテゴリーに。

建物の性能で評価してほしいと働きかけ、一定の基準を満たせば木造も"マンション"のカテゴリーになった。

収益性に大きく反映してくる。

災害に備える最新技術!木造マンションの実力は?

すでに木造の高層マンションも誕生しています。木と鉄筋を組み合わせた14階建て。野村不動産が分譲マンション「プラウド神田駿河台」として去年3月に販売しました。

価格はおよそ7,500万円からですが36戸全て完売しています。

住心地はどうなんでしょうか、住民に話を聞きました。

温度変化が少ない感じがする。

湿気がたまらない。多分吸ってくれている。

コンクリートだと暑さがこもるが、木のマンションだと少ない気がする。

高層マンションでより重要になるのが燃えにくい構造です。

施工した竹中工務店は独自の耐火技術を持っています。

竹中工務店 木造・木質建築統括の松崎裕之参与。

「燃エンウッド」と呼んでいる柱のサンプル。

10年以上前から開発している柱「燃エンウッド」。

柱の中心の木材を耐火性に優れたモルタルで囲み、さらにその周りを木材で囲んでいます。

長時間燃えた場合でも柱の軸は燃え尽きない構造です。

触った感覚、ぬくもり感。

あとは香り。

耐火性と木のぬくもりを両立させています。

鉄筋よりも割高に!?木造マンションの課題は

「こういった木材をこれから本格的に普及させようとした場合、これからの課題は?」

やはりコスト。木造建築の市場が少ない。

鉄筋コンクリート造や鉄骨造に比べ10~15%くらい割高になっている。

コストダウンのためには市場の拡大と製造所の拡充などが欠かせないといいます。

木造高層マンションを企画販売した野村不動産は国産木材の利用場面を増やしてコストの低下を促したいと考えています。

野村不動産 商品戦略部、吉田安広さん。

どこまで国産木材が使えるか。ラウンジや戸建てで試し、用途を広げる。

山にはたくさん木があるが製材しても需要がないことが林業の悩み。

林業を助ける面も含め、木をたくさん使っていきたい。

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