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[WBS] 「離職者の同窓会」に企業も注目!?元三井物産社員が370人も入会!

2018年7月5日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

国内では転職市場が急拡大していて、転職サイトの登録者数の伸びを見てみるとここ10年ほどで6倍を超えています。

人材の流動化が急速に進んでるといえそうです。

こうした中、「アルムナイ」という言葉が注目されています。

この「アルムナイ」は同窓会や同窓生を意味する言葉で会社を辞めた後も元の社員同士で交流を続けるケースが増えているといいます。

そこに企業側も新たなビジネスチャンスを見出していました。

三井物産株式会社

[blogcard url="http://www.mitsui.com/jp/ja/"]

7月4日の夜、続々と集まってくる参加者。

実は全員、三井物産の元社員です。

元物産会の発展を祈念して乾杯!

9年前から開かれている「元物産会」。

当初は4~5人と小規模でしたが現在では370人規模のアルムナイとなっています。

今回のアルムナイの参加者は120人ほど。

2005年以降に入社して辞めた人が4割近くを占めています。

なぜ三井物産を辞めたのか?

三井物産で仕事をするよりも、三井物産と仕事をする方が合っていると思った。

ベンチャーを創業期からやりたくて、1回ゼロから会社をつくることに挑戦したくて大きな会社を辞めた。

元物産会の多くはベンチャー企業の経営者やコンサルティング業を営んでいます。

なぜ今、辞めて企業の同窓会、アルムナイに顔を出すのか?

辞めても会社にいた人とつながって違う事業の視点をもらったり、新しい出会いと発見に魅力を感じて元物産会に参加している。

Sansan株式会社

[blogcard url="https://jp.corp-sansan.com/"]

元物産会の中にはこんな人も、

名刺をクラウドで管理するというサービスをやっている。

三井物産の元社員で現在はSansanの社長を務める寺田親弘さん。

11年前に退職した後、Sansanで名刺共有サービスを展開。

今では三井物産にもサービスを提供しています。

アルムナイにとっても企業からビジネスチャンスをもらったり、投資してもらったりする。

そういう関係は企業や日本経済全体にとってもすごく大事。

鈴木愼副社長

今回の元物産会には初めて現役の幹部も参加しました。

鈴木愼副社長は、

10年前、20年前だと辞めた社員には会社も割と冷たくあたっていた。

今は気持ちよく送り出してチャンスがあれば一緒に仕事をする。

会社に戻ってきてくれる人もいるので、こういう会との接点は大事にしていきたい。

ヤフー株式会社

[blogcard url="https://www.yahoo.co.jp/"]

元社員との交流に注目する企業はほかにも。

ヤフーは退職した3,000人を「モトヤフ」と呼び、2017年にアルムナイを始めました。

本社の食堂にモトヤフを招いて情報交換や外部から見た社内体制の改善点などを話し合っています。

株式会社セプテーニ・ホールディングス

[blogcard url="https://www.septeni.co.jp/"]

ただ多くのアルムナイは辞めた人が自主的に作った組織。

こうした中、企業側からアルムナイを設立するところも出てきています。

インターネット広告大手のセプテーニ・ホールディングス。

これまで本格的な同窓会組織はありませんでした。

その理由を人事担当の進藤竜也さんは、

会社のシステムとして長期的に取り組むと、しっかりとしたシステムがないとできない。システムを自分たちで作るのは骨が折れる。

それでもアルムナイ設立に動いたのは会社を辞めた人も貴重な資産の一つとしてビジネスに生かせると考えたからです。

そこでセプテーニが導入したのがこちらのシステム。

まずセプテーニを退職するときに個人アカウントを作ります。

すると、

これはアルムナイ個々の情報が見られるページ。

メッセージを送る場合はチャット形式でコミュニケーションがとれる。

こちらはチャット欄の一例。

会社側から業務委託の仕事をしたいか投げかけると…

アルムナイに参加している元社員はチャットで返事ができます。

辞めた後も会社側と元社員がつながることでビジネスチャンスが生まれることも期待されています。

ゆくゆくは会社としてこういう業務をやってほしいとか、掲示板のように流してマッチする人がいたら手伝ってもらう。

株式会社ハッカズーク

[blogcard url="https://hackazouk.com/"]

このシステムを開発したのがベンチャー企業のハッカズーク

すでにおよそ10社が導入していて、現在大手IT企業もこのアルムナイシステムの導入を検討しています。

鈴木仁志CEOは、

中にいたアルムナイはその会社の特徴を知っている。

会社にどういう顧客が合うか分かった上でセールスパートナーになってくれる。いいパートナーになってくれると思う。

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