白物家電の国内出荷額の推移です。今年3月までの1年間は2兆5,000億円余りと過去最高となった前の年度に次ぐ高水準となっています。また家電1台あたりの単価も上昇していて、洗濯機で前の年と比べて6%、そして冷蔵庫は3%高くなっています。背景には家電の高機能化がありますが、今どんな家電が売れているのか取材してきました。
"炊飯器"誕生から50年!高火力で高機能・高価格に
田中瞳キャスター
三菱電機の新しい炊飯器の発表会に来ています。
こちらには40年以上前のモデルから最新のモデルまで三菱の歴代の炊飯器が並んでいます。
三菱電機は1972年に日本初となる保温機能付きの電気炊飯器を発売。
大卒の初任給がおよそ5万円だった当時、価格は1万2,800円でした。
それからちょうど50年の今年、新たに発売するのがこちらの新商品です。
三菱電機ホーム機器
青木美波さん
高火力で炊き上げるのがポイント。
従来と比較して約23%火力をアップしている。
使用する釜は焼き固めた済を職人が一つ一つ削るなどおよそ100日かけて製造しています。
今回、釜の周りの断熱材を増やすことで熱を逃さず高い火力を維持できるといいます。
炊きたてを試食すると…
田中瞳キャスター
米の輪郭が舌で感じられます。噛んでいくとやさしい甘さがどんどん出てくるような味わいで。
共働き世帯の利用などを想定し、冷凍用のまとめ炊き機能も搭載しました。
三菱電機が最上位機種と位置付けていて価格は50年前の10倍のおよそ12万円です。
田中瞳キャスター
どういう機能が求められているか?
三菱電機ホーム機器
青木美波さん
全体の需要は微減だが単価は高くなっている。
一度買うと7年とか長く使うのでよりいいものを買って「毎日の食事をおいしく」というのがお客様の意識としてある。
高価格&高機能の家電!予算オーバーでも買うワケ
家電量販店では…
田中瞳キャスター
白物家電のフロアに来ています。
こちらは炊飯器の売り場ですが一番目立つ所に置かれているのはどれもプレミアム炊飯器です。
売り場の目立つ場所に置かれた炊飯器は高機能で高価格帯のモデルです。
こちらの炊飯器は都道府県ごとの水道水の硬度に合わせて米を最適なかたさで炊くことができる機能を搭載。価格はおよそ14万円です。
高機能でも売れ行きは良いといいます。
ビックカメラ新宿西口店
家電コーナー担当
高橋正良さん
米のこだわりを一層強くする人が増えてきたところで炊飯器のグレードがどんどん高くなって、お客様も自分のこだわりが強くなっている。
炊飯器以外にも…
田中瞳キャスター
こちらはエアコンですね。どちらが人気ですか?
ビックカメラ新宿西口店
家電コーナー担当
高橋正良さん
今、人気のものだと換気機能。
冷暖房中でも換気ができる機能が人気に。6畳用で27万円ほどしますが注目が高まっているとしています。
さらに電気代を気にして高価格でも省エネを第一に探すお客さんも増えているということです。
省エネの意識が強いお客さんは洗濯機コーナーでも増えていました。
こちらの洗濯機は洗濯から乾燥までおよそ1時間40分ほどで完了。使用する時間が短いため電気代を抑えることができるといいます。
ドラム式以外にも縦型式の洗濯機にAI機能やスマホ連動機能など高機能モデルが登場しています。
ドラム式より価格は安いですがそれでも17万円ほどです。
ビックカメラ新宿西口店
家電コーナー担当
高橋正良さん
最近だと電気代や節約が重視されていることが多い。
高価格帯の方が省エネ性能が優秀。電気代も安くなる。
お客様のニーズに合えば予算は3倍でも購入する人が増えている。