ガイアの夜明け ビジネス関連

[ガイアの夜明け] 「東京」を攻める!新たな挑戦者(1)

2017年6月6日

「東京」を攻める!新たな挑戦者

なぜ?沖縄で人気の自販機!驚きの仕掛けが明らかに!

5月18日、沖縄・那覇市。最高気温が30度近くになったこの日、冷たい飲み物を求めて多くの人が自動販売機を利用していました。

国道沿いにあるお弁当屋「パーラーアップル」の前には3台の自動販売機が設置されています。

赤い色は国内設置数No.1のコカ・コーラ、白い色は自販機での売上げに力を入れているダイドー。その間に挟まれ見慣れない黄色い自販機が置かれています。

弁当を買った二人組の男性、黄色い自販機で2人ともドリンクを購入しました。

続いてやってきた男性もまた黄色い自販機を選びました。

1時間ほど観察していると、ほとんどの人が黄色い自動販売機を利用していきます。この差は一体なぜなのか?

値段かな、安い。

お弁当を買ったおつりで、そのまま自販機で飲み物も買える。

黄色い自販機、大抵150円する500mlのペットボトルがすべて100円。缶コーヒーがほかの2台が120円なのに対して、黄色い自販機はさまざまなメーカーのものが並び、しかも1本100円。なかには80円のものまであります。

人気のヒミツはそれだけではないようです。

いつも「ゴクビタン」。これでしか見たことがない。

黄色い自販機でしかないというオリジナル商品も人気を集めていました。

ちなみにサイダーは50円です。

この黄色い自販機は安さを武器に急激に勢力を拡大。いまや沖縄県内に約3,000台が設置されています。

株式会社ミリオン

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沖縄本島の中部に位置するうるま市。幹線道路から脇道に入って細い山道を登った先に黄色い自販機が大量に並んでいました。

それが次々に出荷されていきます。

指揮をとるのはミリオンという会社の平川隆行専務。

ミリオンの中でNo.1の売上を誇る自販機のデータを見せてくれました。

月に6,040本。金額は59万2,950円。

全国平均の8倍以上だといいます。

その勢いに乗って今年、本格的な進出を目指すのは、

今、一番力を入れているのが東京のど真ん中、山手線の中。増やしていきたい。

一方、京都に本拠地を置く外食チェーンは今までにない業態で東京進出を目指します。

思わず写真を撮りたくなる迫力の料理。夏に向け新たな戦いの幕が降ろされました。

沖縄から「東京」へ本格進出!50円の「激安」自販機!

格安自動販売機で快進撃を続ける沖縄のミリオン。

専務の平川さん、ミリオンの強みを教えてくれました。案内してくれたのは巨大な倉庫。ダンボールが山積みになっています。

ポッカ缶コーヒー、アサヒ。

また別の倉庫では、

ドトール。

さまざまな飲料メーカーの商品。これは一体?

メーカーが売り損じたとか、作りすぎたとか、少しでも安く仕入れて消費者に還元するような販売をしている。

独自のルートで大手メーカーの商品を格安で仕入れているのです。安さのヒミツは商品の賞味期限にありました。

「はちみつナッツ・アップルティー」は2017年7月6日まで、この時点であと2ヶ月。賞味期限が迫った商品を大量に仕入れ、それを期限内に格安で売るという作戦なんです。

さらにトラックで大量で運ばれてきたのは沖縄県民に人気の紅茶、ミリオンのオリジナル商品です。ほかにも「さんぴん茶」、これはジャスミン茶のこと、沖縄では昔から飲まれています。「ルートビア」はアメリカ発祥の炭酸飲料、アメリカ文化の影響が強い沖縄ならではの人気商品です。

オリジナル商品は17種類。沖縄県民の嗜好に合わせてつくられたラインナップです。

自動販売機は弊社の所有なので、何の商品を入れようが、いくらで売ろうが規制はない。

契約方法

沖縄の人たちに愛される商品を満載にした黄色い自販機、契約にも工夫がありました。

契約形態は2つ、ひとつは歩合制。商品の売り上げの25%程度を設置する場所のオーナーに支払います。売れれば売れるほどオーナーは儲かります。

もう一つは固定料金制、売れても売れなくても一定の金額を支払うというもの。オーナーは確実に収入が見込めます。

この1年で1,000台と急激に設置数を伸ばしましたが、沖縄県内はすでに飽和状態。業務拡大のため東京への本格的な進出を決めたのです。

東京進出

東京・新宿。平川さん、上京の機会が増えていました。

日本で一番人口が多いし、1台当たりの売り上げも日本一高いと思う。

全国に210万台ある自販機のうち、東京はその最激戦区です。

気になるところを見つけるといつでもどこでもメジャーを取り出します。設置が可能かどうか確認するためです。

置きたい場所を見つけたようです。

ここに入るスペースがあるので今から交渉してみようと思う。

そこは年季の入ったとんかつ屋さん。長年続いているお店は長期の契約が見込めると考えたのです。

自動販売機のミリオンです。夏場に向かいますので何とかお願いできないかなと思いまして。

ちょっと無理ですね。

お忙しい中、ありがとうございました。

平川さん、今度は辺りをキョロキョロと見渡し、あるビルに一直線。その1階は喫煙スペースになっていました。

タバコを吸いながら1本何かを買う。品切れも多い、僕は売れると思う。

品切れの多さは売れている証拠です。早速、交渉へ。

オーナーの事務所ではないんですか?

ここにはいないんですよ。

オーナーとは会えませんでした。

やっぱり東京は難しい。沖縄だったら決まる。即決で。うちのことを知らない人もたくさんいるので。

その後も「これは!」という場所を見つけると、

50円からの安い自販機なので。

たぶん無理ですね。

平川隆行専務

平川さんは10代の頃、不動産業を学ぶため上京しました。しかし交通事故で右足を負傷して夢半ばで沖縄に戻ったのです。

その後、地元で大手飲料メーカーに勤めた後、1992年にミリオンを立ち上げました。

東京へのリベンジを果たしたい。そんな思いも重ねながらの営業です。

平川さん、今回改めて実感したことがありました。

脂肪を減らす飲料や、ゼロカロリー、トクホ。

目に止まったのは特別な機能を売りにした商品です。

沖縄にはほとんどない。東京は健康を考えた商品が多くなってきて、関心が高いんだと思う。

平川さん、東京進出にあたってすでに手を打っていました。

新商品

平川さんがやって来たのはマレーシアにある提携工場。ミリオンのオリジナル果汁飲料の多くがここで作られています。

人件費と原料費が安いマレーシアで製造し、格安販売につなげているのです。

東京攻略のための新商品の開発を進めていました。それがライチ果汁入りのジュースです。

味と香りは合格。ただのライチジュースではありません。よく見ると黒い粒が浮かんでいます。

女性が好む美肌にいいもの。バジルシードのドリンク。

バジルシードとはバジルの種。栄養価が高いとされるスーパーフードのひとつです。

このバジルシード、水に浸してしばらく待つと種の周りが寒天で覆われたようになります。実はこれは食物繊維。食物繊維はさまざまな病気に役立つといわれています。

今回チェックするのはバジルシードの量を変えた3つの試作品。

まずはAのサンプル、

バジルシードがちょっと少ない。

続いてBとCも試します。なにより飲みやすさが重要です。

一番たくさんバジルシードが入っていますよ。

Cは多すぎて歯にまとわりつく。

バジルシードの量はBに決定しました。

平川さん、工場の生産ラインもあわせて確認。東京で戦うための大きな武器になるはずです。

絶対に売れると思っている。自信がないと東京には出ていかない。

スーパーフード飲料

5月中旬、沖縄のミリオン本社。

マレーシアでつくられたバジルシードの最終サンプルが届きました。

格安で急成長を遂げてきたミリオンですが、今回がいくらの値を付けるのでしょうか?

飲んでみて。

ターゲットは女性ですが、

結構高い、コンビニの商品って。ダイエットのために毎日買っていたら、たぶん破産する。

いまやスーパーフードを使った飲料は増え続けています。価格は普通の飲料よりも割高です。

平川さん、東京で勝負をかける値段を探ります。

エイブルコーポレートサービス

東京・港区のオフィスビル。

平川さんがやって来たのは大手不動産会社、エイブルのグループ企業「エイブルコーポレートサービス」です。

以前から営業をかけていてこの日は松谷彰大社長に直談判。

月額いくらか決めて、オーナーに毎月決まった金額を払って置かせてくださいとやっている。

我々の会社もそうしてもらえると非常にありがたい。

すると平川さん、できたばかりの新商品をアピールします。

バジルシードといいまして、女性を取り込んでいけば、今の自販機の売り上げにプラスできるなと。

東京で多くの物件を扱っているこの会社と契約ができれば一気に設置台数を増やすことが見込めます。

果たして?

安くて、おいしいものが飲めることは非常にうれしい話なので、間違いなく一緒に仕事ができると思う。

東京で戦う上で大きな一歩になりました。

設置

5月26日、東京・渋谷区。

この日、ミリオンの本格的な東京進出となる自販機が設置されていました。

黄色い自販機、安さのアピールは忘れません。約半数がオリジナル商品です。

バジルシードの飲料も夏に向けてテスト販売します。350mlで150円に決めました。

翌日、平川さんがやって来ました。

うれしい。苦労してきたので。

興味を持った人が買っていきます。

こんな自動販売機見たことない。間違いじゃないかと思った。50円、あり得なくないですか。

1本50円に驚きの声が。

バジルシード飲料を買う人もいました。

ジムから帰ってきたところ。さっぱりしていておいしい。つぶつぶもいっぱいで。

本格的な東京進出は始まったばかりですが平川さん、すでに次を見据えていました。

50台、100台、200台と、どんどんスピードを持って進めていきたい。常にチャレンジ精神で今までにないものを仕掛けていきたい。

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