コロナで広がるめだか人気
東京都葛飾区にあるめだか専門店「掘切めだか」。
お客さん

いるね。
水槽には色とりどりのメダカが。どれも1匹100円です。
お客さん

来た。
はまったのは色がきれいなので。
お客さん

1日1日大きくなっていくのがわかる。
毎日が楽しい。
いま、メダカは犬、猫に続き3番目に人気のペットとなっています。
なぜメダカがブームに?
メダカがブームになっている理由を店の主人に聞くと…
堀切めだか
兵頭秀一店主

人気が加速した理由は品種の増加。
「メダカ品種図鑑」というのがあって、425品種が紹介されている。
ここにのっていないのもいっぱいいる。
日本に生息する野生のメダカはキタノメダカとミナミメダカの2種類のみですが、交配による品種改良でカラフルなものも増え、観賞用のメダカは現在およそ1,000種類にも。
全身がキラキラ光る「バクシャイナー」。
堀切めだか
兵頭秀一店主

ラメは非常に人気がある。
背中がラメのように金色に輝くのが「サボラメ」という品種。オスとメスのペアで価格は3,000円から。
最近は1匹1,000円を超えるものも珍しくありません。
この店で一番高いメダカはペアで1万2,000円。
なぜこんな高値に?
なぜ、これほど高値になっているのでしょうか。
堀切めだか
兵頭秀一店主

「1万2,000円のメダカはさすが美しい」と鑑賞する人はいないと思う。
1万円以上するメダカの大半は子どもを含んだ価値。
見た目は2匹ですけれど2匹の値段ではなく、数百匹の子どもがとれることを含んだ価値。
メダカは初心者でも簡単に増やせるので人気の品種を繁殖させ、販売に乗り出す人が増えているのです。
実は兵頭さんもその一人。
堀切めだか
兵頭秀一店主

6人部屋ですね。
いまは全部メダカの養魚場に切り替えた。
兵頭さんは地方から来た就活生向けのシェアハウスを運営していました。しかし、コロナで就職面接がリモートになったため事業から撤退。
2年前、新たなビジネスとしてメダカの養殖・販売事業に乗り出したのです。
堀切めだか
兵頭秀一店主

メダカが事業になると思った理由が生産の坪効率。
人気品種なので生後1ヵ月のこのサイズでも1匹300~500円になる。
すごくいいものに出会った。
兵頭さん、この店だけでなく3ヵ所の無人店舗でもメダカを販売し、年商1,000万円。
来年は3,000万円を目指しています。
新種のメダカはどうやって作る?
新種のメダカはどうやって作り出しているのでしょうか。
広島に名人がいると聞き、訪ねると、深夜2時になにやら作業をする人が…
大場幸雄さん、68歳。これまで70種類以上の新種を作ってきました。
金魚のような赤い色が特徴の「楊貴妃」や1匹100万円の「信長」も大場さんが生み出したもの。
めだかの館
大場幸雄代表

早く寝て、早く起きて、メダカとデートする。
「今日はどの娘とセットしてみよう」と考えたらアホらしくて寝ていられない。
セットするとは異なる品種のオスとメスを同じ水槽に入れて相性を確かめること。
めだかの館
大場幸雄代表

いま卵を持っている。
メシが卵を生む午前3~4時がメダカが求愛する時間なのです。
大場さんがいま挑戦しているのが出目のオスと赤色のメスをかけあわせた新種です。果たしてその相性は…
めだかの館
大場幸雄代表

メスを全然追いかけない。
今日は失敗。人間同様相性があり、新種作りには手間と時間がかかるのです。
めだかの館
大場幸雄代表

100年後に日本で世界でこの魚がかわいがってもらえるための基礎作りをこれからもやっていく。
このメダカブーム、どこまで続くのでしょうか。