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[WBS]戸建て住宅 新スタイル!低価格の秘密は国産木材!?[MEC Industry株式会社]

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円安の影響などで輸入木材の価格高騰が続く中、国産の木材を活用した新しいスタイルの戸建て住宅が注目を集めています。

至る所に国産木材を活用
990万円の新築住宅とは

11月中旬、鹿児島県内でとある戸建て住宅の建設が進んでいました。

トラックで運ばれて来たのは壁や窓が取り付けられた住宅の一部分。それを重機で吊り上げてコンクリートの基礎の上に次々と乗せていきます。

一般的な木造戸建て住宅の場合、家の形に組み立てるのに1~2週間かかりますが、この家はわずか1日で完了。

およそ2ヵ月で家が完成するのです。

モデルハウスは「MOKUWELL HOUSE(モクウェルハウス)」という名で販売されています。

その名前の由来となったのが…

MEC Industry
伊藤康敬副社長

すべて国産材。

壁も天井も全て国産のスギが使われているのです。

土地代は別ですが一番安いタイプで3LDK、81平方メートルで990万円から。

付近の相場より300万~500万円ほど安いといいます。

MEC Industry
伊藤康敬副社長

物価も上がってきていて、所得が伸び悩むのが今の日本の経済。
そうなると戸建ての所得が難しくなると思う。
そういう中で990万円の戸建てが提供できると、家の取得を諦めていた人がこれで家が買える。

3LDKで1,000万円を切る戸建て住宅、一体どうやって低価格を実現しているのでしょか。

国産木材の戸建て住宅
低価格の秘密は"一気貫通"

完成までわずか2ヵ月、さらに1,000万円以下という低価格を実現したモクウェルハウス。

購入を決めた夫婦に話を聞きいてみました。

購入を決めた
久木﨑航さん

壁も木目になっているので「こんなにおしゃれで、この価格なんだ」と。
ちょっと疑いを覚えるくらい最初ビビッときた。

晴加さん

住宅ローンのストレスも軽減されて、子供にもお金に余裕をもって育てられるなら、この価格はうれしい。

この住宅を手掛けるのは鹿児島県湧水町にあるMEC Industry。

大手不動産デベロッパーの三菱地所や竹中工務店など7社が出資して2年前に設立した会社です。

工場の一画に国産のスギの丸太がずらりと並べられていました。

工場の中では丸太が次々と切り出されて、これを建築材に加工していきます。

その建築材を組み合わせて作られるのが住宅の骨組みとなるユニット。これを工場内で生産しているのです。

MEC Industry
村田忠製造部長

床と屋根にCLTを使用している。
高強度な材料なので耐震性が優れている。

木目が交互になるように貼り合わせたCLTという建材を使用。これによって耐熱性に優れ、震度7クラスの地震にも耐えることができるといいます。

1軒の住宅に必要なユニットは9~12個。

断熱材を入れる作業や外壁も全て工場で仕上げます。

MEC Industry
村田忠製造部長

工場の中で8~9割まで完成した状態で現地に運び入れるので、その分、現場で大工さんの作業が少なくなる。

天気に左右されない工場で組み立てることで工期を大幅に短縮。人件費も抑えることが可能になりました。

さらに木材の調達にも独自の取り組みが…

伐採したのは樹齢50年を超えたスギの木。太くなりすぎたスギは加工にコストがかかるため住宅にはほとんど使われていませんでした。

これを活用し、新たに植樹も行うことで森の再生にもつなげています。

かごしま森林組合
吉留剛事業課長

大きな木の行き先がなくて…
われわれ業界の人間としては本当にありがたい。

こうした木材の調達から製造、そして販売まで一気通貫で行うことで低価格の住宅を実現しているのです。

MEC Industryに出資する三菱地所、住宅以外にも国産木材の活用を始めています。

三菱地所
長沼文六執行役乗務

MEC Industryの工場でつくったものを活用している。

天井板は鉄筋と木材板を一体化する独自技術でビルの天井の機能も果たせるようになったのです。

三菱地所
長沼文六執行役乗務

オフィスや賃貸住宅だけではなく、商業施設、ホテルも含めて、あらゆる建築物に木の利用を進めていきたい。

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