株式会社大丸松坂屋百貨店
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食欲の秋。
松坂屋上野店が9月14日から商品売り場で始めたのが「秋のグルメグランプリ」。
売り場で軒を並べる店舗の販売員がライバルの自信作を試食してランキングを決めました。
すき焼き弁当で有名な名店、浅草今半は
「RF1」のすだちで味わうたっぷりきのこの秋サラダ。
和惣菜の人気店、おかず本舗佃浅は
「聘珍楼」の中華です。
言わずと知れた中華の名店、聘珍楼は
「古市庵」のさんま押寿司。
プロの目と口で選んだ投票の結果、選ばれたベスト3。
3位
大粒の広島県産のカキフライが4つも入ったお弁当。
イーションの「広島江田島産大粒牡蠣のフライ御膳(899円)」。
2位
今が旬のサンマを使った押し寿司でした。
古市庵の「さんま押寿司・広島菜太巻(620円)」。
1位
1位にはすだちを使ったきのこのサラダ、RF1の「すだちで味わうたっぷりきのこの秋サラダ(100g 453円)」が輝きました。
1位になった。
ありがとうございます。皆さんの厳しい目で見ているので、その中で選んでもらったのは光栄。
松坂屋上野店
このイベントの効果もあってか、今日も商品売り場は大賑わいです。
お客様は
高いけど食べたくなる。
実は松坂屋上野店では売り上げの3分の1が食品関連。
こうしたイベントは集客の面からも売上の面からも欠かせないといいます。
食品担当の田中友則さんは
以前はファッションが中心だったが、今は「デパ地下」という言葉が普通に使うぐらいデパート=食品というものが大きくなっているので、それに応えられる品ぞろえや対応が求められる。
しかし今、百貨店の売り上げは苦戦が続いています。
大手百貨店4社が発表した8月の既存店売上高は全社ともに前年比で減少しました。
その中でも比較的堅調な食品でどう稼ぐかが各社にとって大きなテーマとなっているのです。
株式会社三越伊勢丹ホールディングス
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食に力を入れているのは株式会社三越伊勢丹ホールディングスでも。
9月14日から食品の独自ブランド「ミツコシイセタン ザ・フード」の販売を始めました。
全国から集めた乾物やタレなど70商品を取り扱います。
バイヤーの五郎丸靖子さん。
これまでの食品の仕入れとは全く違うやり方だといいます。
イチゴ
この日、五郎丸靖子さんが向かったのは長野県の東部に位置する人口わずか5,000人の小梅町にある農家です。
お目当ては長野県内でのみ生産が許されているイチゴ「サマープリンセス」です。
今回の新しいブランドでは素材から仕入れるのです。
その時、
規格外。
五郎丸靖子さんが目をつけたのがケーキ店には出荷できない規格外のイチゴです。
あんまり捨てたりはしないが、誰かにあげたり…
規格外とはいえ味に遜色はありません。
そこであえて小さいイチゴも全量買い取り、「食感を残したジャム」の開発を進めていました。
甘みと酸味があって、ある程度の堅さがあれば口に運んだときに「グジュッ」と。
農園にとっては商品価値が低いものを買い取ってもらうことで利益も増えます。
たかちゃん・ふぁーむ
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続いて向かった先はジャム工場。
ここも五郎丸靖子さんが自分の足で探した加工会社です。
生産したジャムは全て買い取る契約です。
出来立てを食べてみると、
食感がいい具合に残って美味しい。
こうしてほかにはない、ライバルと差別化が図れる商品を1つ1つ作っていくのです。
一緒に模索し続けていた味を見事に体現してもらい、本当に美味しいジャムを作ってもらえた。
オリジナルブランドの狙い
株式会社三越伊勢丹ホールディングスが今回、素材から加工、仕入れ、販売に至るまで全て手がけるようになったのには、ほかにもワケがあります。
主力の衣料品などに比べて利幅の少ない食品ですが、仕入れ構造を改革することで利益を増やそうとしているのです。
そして食品ブランドがスタートする9月14日、開店前の銀座三越には五郎丸靖子さんの姿がありました。
商品を陳列していき、売り場の最終確認をします。
美味しさをいかに上手く伝えるか、商品の見せ方も最後まで工夫します。
開店すると同時にお客様が来ると、五郎丸靖子さんすかさず売り込みをかけます。
おいしい。
確かな手応えを感じ、ひとまず安心した表情です。
お客様は
バイヤーさんが一つ一つこだわって作っているので信頼度が違う。
株式会社三越伊勢丹ホールディングスでは、2年後には商品数を10倍以上にしていく考えです。
三越伊勢丹に来てもらえるようなメッセージを発信できるブランドに育ってもらいたい。