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[WBS][白熱!ランキング]自給率が低い意外な食品は?

ワールドビジネスサテライト(WBS)

田中瞳キャスター

こちらのメニューをご覧ください。もし海外からの輸入が全て止まってしまった場合、私たちの食卓はこのようになってしまう可能性があります。
朝ごはんは白いご飯に付け合せの漬物、そして粉吹き芋。
昼ごはんはリンゴが付いていますが、その他は焼き芋とふかし芋。
夜ご飯は焼き魚が付いていますが、やはり焼き芋があります。3食すべて芋が入っています。

日本の食料自給率はカロリーベースでわずか37%。

東京大学 大学院
農業経済学
鈴木宣弘教授

先進国の中でもダントツに低い状況。日本としても37%は史上最低レベル。

日本が輸入に頼る食べ物にはどんなものが多いのか。今回は自給率が低い食品をランキング。

白熱ランキング

8位~10位

まずは8位から10位。

8位豚肉50%
9位魚介類57%
10位牛乳・乳製品61%

牛乳・乳製品

10位は牛乳・乳製品です。

牛乳は100%国産で賄っていますが、チーズなどの加工品は輸入に頼っているためランクイン。

豚肉

8位に入ったのは豚肉。

都内にあるスーパー「アキダイ 関町本店」を訪ねました。

アキダイ
秋葉弘道社長

こちらが輸入の豚肉コーナー。

産地を見てみるとカナダ産です。

実は豚肉、50年前までは自給率がほぼ100%でした。しかし、今では50%まで半減。

一体なぜなのでしょうか。

お客さん

魚はにおいも出るし肉の方が食べる機会が多い。

肉食の文化が広まり、豚肉の消費量は50年前の3倍以上に。国産だけでは賄えなくなり自給率が低下したのです。

4位~7位

続いて4位から7位。

4位小麦15%
5位牛肉36%
5位砂糖類36%
7位果実38%

果実

7位の果実はリンゴやミカンなど国産果物の消費が減る一方、バナナなど輸入品は増えています。

小麦

そして4位に入ったのはいま価格が高騰している小麦。自給率は15%と多くを輸入に頼っています。

アキダイ
秋葉弘道社長

ここ数年で小麦は何回か値上がりしている。
麺類、パン、菓子などいろいろな値上がりの発端になっている。

アメリカの不作やウクライナ情勢などの影響で国が製粉会社に売り渡す輸入小麦の価格は1年間で40%近く上昇。

今後、さらなる高騰も懸念されています。

こうした中、国産の小麦を活用する動きも広まっています。

都内にあるこちらのベーカリー「SHOKUNIN」は…

SHOKUNIN
稲垣浩作さん

100%国産の小麦で作っている。

個の店では北海道産の「ゆめきらり」という小麦粉を使用。

小麦粉の価格は外国産の1.5倍ほどしますが、香りや食感が良くなるといいます。

お客さん

すごくモチモチな感じがする。

SHOKUNIN
稲垣浩作さん

国産小麦は絶やしたくない。
需要を高められればという思いは当然ある。

1位~3位

そしてランキング上位はこちら。

1位大豆6%
2位大麦12%
3位油脂類13%

大豆

食用油や大麦などを抑え最も自給率が低い食品は豆腐や味噌、納豆など日本食に欠かせない大豆です。

自給率はわずか6%。

国産大豆を拡大しようと農産物などを研究する農研機構は去年新たな品種を開発しました。

農研機構
高田吉丈さん

「すみさやか」という品種。
通常の大豆だと青臭さやえぐみがでるが、それがない。

およそ7年かけて開発したという「すみさやか」。

分析結果を見ると青臭さの原因となるリポキシゲナーゼという成分が検出されません。

この新品種を使った商品も登場。

マルサンアイ
伴純幸さん

すみさやかを使っている「ひとつ上の豆乳」という商品。

通常の豆乳に使用する大豆はおよそ8割が輸入品ですが、この豆乳はすみさやかなど国産の大豆のみをブレンド。

青臭さのない大豆を使用したことで豆乳に苦手意識がある消費者からも好評だといいます。

マルサンアイ
伴純幸さん

国産大豆は味も品質もいいので国産を増やすていくことでよりおいしい食品飲料を届けられる。

多くの食料を輸入に頼る日本。今後、自給率を上げるために必要なことは?

東京大学 大学院
農業経済学
鈴木宣弘教授

農家が赤字になったら補填するなど政府は需給の調整弁の役割を果たし、消費者も助け、生産者も助かるような仕組みを日本にも入れること。

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