
株式会社マンダム
[blogcard url="http://www.mandom.co.jp/"]
仙台市にあるNTTドコモ東北。
こちらのビルの一室で行われていたのは
なんですか?
嗅いだことある。
おじいちゃんって感じ。
小瓶をあけて匂いを嗅ぎ、顔をしかめる人々。
実はこれ、今注目されているニオイケアセミナーです。
株式会社マンダムの商品PR室、下川麻友課長は
ニオイ憎んで人を憎まずで、個人としては指摘しづらい問題を、個人ではなく集団できちんと知識をつけて集団で対策の仕方を学ぶことで解決していきたい。
スメルハラスメント
職場などで起きるニオイに関するトラブル「スメルハラスメント」。
これをなくすため男性用化粧品メーカーの株式会社マンダムではニオイについて正しい知識を学んでもらおうと2年前から企業向けのセミナーを開催しています。
受講者は
今までニオイの問題って個人の問題だと思っていた。社会的な問題になっているというのはあらためて感じた。
シャンプーの成分とかは見てしまう。今までは普通のシャンプーを買ってたけど、成分見て殺菌作用があるかを見て買う。
大きな壁
しかしスメルハラスメントを解決しようとすると誰もが直面する大きな壁があります。
仲の良い人でも注意しづらいかな。何かしらのアピールはするかもしれません、鼻をおさえたりマスクをしたりとか。
「クサくても指摘しにくい」
だからこそ受講した企業側は集団の意識改革を始めたいと考えています。
株式会社ドコモCS東北、総務部の竹谷菜保子さんは
自分かもしれないという気持ちで一人一人がいれば、誰かが言うとか言わないとか、そういった問題に発展することなく、職場全体が働きやすい環境で仕事ができるのではないかと。
五味クリニック
[blogcard url="http://www.gomiclinic.com/"]
ニオイや汗に関する治療を専門に治療する五味クリニックの五味常明院長によると、ニオイは健康に直結するといいます。
ミドル脂臭が強いということは健康が損なわれているということ。疲れがたまって無酸素系のエネルギーを使うと乳酸ができる。それが多くなると汗として出てくる。
さらに仕事の上でも損失は大きいといいます。
もう一つ大切なのは、ビジネスマンが体臭を気にすると「自分はニオってるんじゃないか」「人に迷惑をかけているんじゃないか」と自信がなくなる。対人関係で積極性がなくなる。さらに本当に体から出ているニオイは他人を不快にさせる。社員の士気にも影響するので、体臭というのは経営にも影響している。
株式会社マンダム
そのミドル脂臭の元を突き止めたのが男性用化粧品メーカーの株式会社マンダムです。
基礎研究所の臭気判定士、清水真由美さんは
ミドル脂臭の主役「ジアセチル」という成分。ジアセチルの量が増え、ミドル脂臭に変わっていく。
ミドル脂臭の主な原因となるのが「ジアセチル」という成分。2013年に株式会社マンダムが発見しました。
原因を突き詰めるために、どこから臭いが出ているのか、まずは臭気判定士が40代の男性の体臭を直接嗅いで調査。
その結果、ニオイは主に後頭部から出ていることが分かりました。
頭皮のニオイを回収したボンベ。ミドル男性のニオイが詰まっている。「ガスクロマトグラフィ」につなぎ成分を分離しながら分析。
採取したニオイを成分ごとに分けると約300種類にもなります。
その中から原因を探り出すのですが、ここでも頼りになるのが臭気判定士の鼻です。
いいニオイ、嫌なニオイと感じるかは人が嗅がないと分からない。
こうした作業を繰り返し、7年間で800人のニオイを判定することで、その原因を解明し対応する商品を開発したのです。
対応商品
ミドル脂臭に対応する商品には「40歳からの」を強調。
ターゲットを絞ったことで差別化に成功し、売り上げも伸びています。
第一マーケティング部の倉石昇マネージャーは
シリーズ全体で前年比1.7倍、シャンプーは前年比2倍、市場を大きく上回る伸長率を記録。
日本交通株式会社
[blogcard url="http://www.nihonkotsu.co.jp/"]
ニオイ対策をすることで新たな集客につなげようとする動きもあります。
「ファブリーズTAXI」と書かれたステッカーが貼られています。
日本交通株式会社は芳香剤シェアトップのP&Gと共同で通称「ファブタク」の運行を始めました。
エアコン部分にファブリーズがセットされていて車内の快適空間を実現しています。
さらに乗務員には
ニオイチェックお願いします。
はい、かしこまりました。うしろお願いします。ニオイないです。
オッケーですか、じゃあ今度反対。
乗務員は勤務前に2人1組となってお互いのニオイをチェックしています。
赤羽営業所の鈴木勇一ドライバーは
ニオイを嗅ぐのは最初は恥ずかしかったが、お客様のために今では当たり前に行っている。
日本交通株式会社がニオイで差別化を図る背景にはタクシーに乗車した人の8割以上が車内がクサかったことが「よくある」「たまにある」と答えている現状があるからです。
ファブタクはスマートフォンのアプリで簡単に呼ぶことができます。
ニオイ対策で差別化を図ることで乗車率の増加につなげていきたい考えです。
川鍋一郎社長は
1回、クサいタクシーに当ったときのインパクト、タクシー業界にとって大きな打撃だった。積極的にニオイを抑えることでタクシーに乗る客を開拓したい。