90年代に1860万人だった日本のスキー人口は、半分以下に激減。スキーは斜陽産業と言われる中、次々と不振のスキー場を再生させているのが「マックアース」だ。初参入から、わずか8年で日本最大のスキー場運営会社になった。「スキー場の個性を売れば客は来る」と社長の一ノ本は話す。世界でも雪質や交通の便など日本のスキー場の魅力は高いという。スキーを愛し「スキー場再生が地方再生につながる」と信じる一ノ本に迫る。
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スキー場の再生事業
20代前半の頃はよくスキー場に遊びに行っていました。
約15年ほど前の話です。その時でもリフト待ちは長くて寒い思いもしました。
レストランの食事はカレーやラーメンがメインで価格は1食で1,000円くらいしていました。
今回のカンブリア宮殿で紹介された「マックアース」の一ノ本社長は、そんなスキー場の改革を行っている方です。
番組でも言われていましたが、スキー人口は映画「わたしをスキーに連れて行って」の頃がピークで1,860万人だったそうです。
それが今では800万人を割るほどに減少しました。
一気にブームが到来して、20年ほどで急激に減少していった産業です。
一ノ本社長も言われていましたが、90年台は何もしなくてもお客様が来られる時代でした。
そのため、サービス業でありながらサービス力を身につけれないままブームが去っていってしまったそうです。
一ノ本社長はそんなスキー場に当たり前のサービスを持ち込んだだけと言われていました。
レストランでは美味しい食事を一般的な価格で販売する。
キッズルームを用意して、若い夫婦を呼び込む。
特に印象的だったのが、岐阜県にあるダイナランドです。
ナイター営業時には30万個のLEDを使用したイルミネーションを用意してお客様を迎え入れました。
「毎年、同じ景色ではお客様は喜ばない。」
イルミネーションを準備したところも素晴らしいですが、このイルミネーションの企画はダイナランドの従業員からの提案だったそうです。
ダイナランドの従業員はナイター営業に反対していました。
「ナイター営業なんかしても、お客様は増えない!」
そんな風に考えている従業員が大勢いたそうです。
しかし、ナイター営業を行ってみるとお客様も売上も想像以上に増えたそうです。
その結果、従業員のモチベーションも上がり、イルミネーションの提案に至ったそうです。
一ノ本社長の経歴
一ノ本社長の両親は兵庫県のハチ高原でホテルを行っていました。
その両親の跡を継いだのが一ノ本社長です。
一ノ本社長はスキー合宿や自然学校などで学校をメインのお客様にして売上を伸ばしていきました。
先週放送された老舗旅館「御所坊」の金井社長とは真逆ですね。
金井社長は団体客から個人客へとシフトして成功しました。
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その経営手腕を買われ、長野県のおんたけ2240スキー場の再生事業に参入したことがきっかけだったそうです。
今では30以上のスキー場を運営する日本最大のスキー場運営会社になりました。
初参入からたった8年でグループ全体で160億円の売上を計上する企業にまで成長しました。
マックアースではスキー場以外にもゴルフ場やグリーンリゾートの運営をしています。
地域の活性化とスキー文化
スキー場のある山間部ではスキー場が最大の収入源になっていることが多いそうです。
そのスキー場が閉鎖することになれば、その地域の人は出稼ぎに出るしかありません。
そんな地域だったら若者も離れていきます。
一ノ本社長は地域の活性化の為にもスキー場の運営をしていると言われていました。
職がなければ地方では生活ができません。
その本当の意味が分かっているからこそ、一ノ本社長はスキー場の再生事業を行っていると思います。
海外からのお客様の誘致なども積極的に行っています。
日本の雪のアピールをすることで国内外から売上の増加につなげようとしています。
また雪のない時期でも自然の山々を楽しんで頂けるようにユリを植えたりしています。
通年で山に訪れるお客様を増やすことで、従業員の雇用も安定するからです。
また一ノ本社長はレース用コースをスキー場に作ることによって日本人選手の強化にも力を入れています。
スケートの羽生選手のようなスター選手が現れることによって、スキー文化を定着させるためだそうです。
スキー選手でもスキージャンプだったら高梨沙羅選手や葛西紀明選手はいますが、やっぱりスキージャンプは別物なんでしょうね。
地域の活性化のためにも、スキー選手のためにも今後も本当に活躍して欲しいです。
来年ぐらいには息子を連れて久しぶりに雪山に行ってみたいと思う特集でした。