東京・池袋で乗用車が暴走し11人が死傷した事故の裁判で東京地裁は9月2日、運転手の飯塚幸三被告に禁錮5年の実刑判決を言い渡しました。
松永拓也さん
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9月2日午前。
妻と一人娘を失った松永拓也さん(35歳)。
本当の一番の願いは被告人に2人の命と私たち遺族の無念と向き合ってほしい。
2人の命を無駄にしたくないという思いに終わりはない。
事故から2年4ヵ月。
松永さんが向き合ってきた裁判が9月2日に一つの節目を迎えます。
同じ頃、東京地裁へと向かう旧通産省、工業技術院元院長の飯塚幸三被告(90歳)。
2019年4月19日、東京・池袋。
飯塚被告の運転する乗用車が暴走。11人を次々とはね、青信号の横断歩道を自転車で渡っていた母と娘が命を落としました。
松永さんの妻、真菜さんと娘の莉子ちゃん。笑顔の絶えない明るい家族でした。
最後に莉子が着ていた服。こんなに小さい体だった。
一方、飯塚被告は…
「運転ミスはなかった?」
裁判に関わることなので控えたい。
飯塚被告は車の経年劣化で電子部品にトラブルがあり暴走したなどと無罪を主張してきました。
そして9月2日、言い渡された判決は…
主文、被告人を禁錮5年に処する。
東京地裁は飯塚被告がアクセルとブレーキを踏み間違えたことが事故の原因。
車両にも異常は認められないと断定。
その上で自らの過失を否定する態度に終始していて深い反省の念を有しているとは言えないとして禁錮5年の実刑判決を言い渡しました。
裁判を終え、松永さんが向かった先は池袋の事故現場に建てられた慰霊碑です。
実刑判決になった。2人が「やった」と言っている姿が想像できない。
2人が残してくれた僕に与えてくれた愛を今を生きている人たちのために使いたい。
交通事故を一つでも防げたら実行したって言える。2人に胸を張って会える。