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[WBS] なぜ「韓国資本」ロッテが買収?伝説のスキー場が11年ぶり復活!

2017年12月18日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

JR東日本が今月から放送しているTVCM。

使用されている映像は今から30年に公開された原田知世さんの主演映画「私をスキーに連れてって」です。

JR東日本はピーク時の約3分の1まで減ったスキー人口を回復させようとこの映画とのコラボCMを作成しました。

さらに伝説のバブルスキー場と呼ばれて人気を博しながらも2006年に経営破綻した新潟のARAI MOUNTAIN&SPA(アライ・マウンテン アンド スパ)、このスキー場を韓国のホテルロッテが買い取り12月16日に11年ぶりに復活させました。

バブル期のスキー場を韓国の大企業が買収した狙いは何なんでしょうか?

ロッテアライリゾート(LOTTE ARAI RESORT)

[blogcard url="https://lottearairesort.com/"]

「ロッテアライリゾート」グランドオープンを記念してテープカットです。

11年ぶりに多くの人で賑わった新潟県妙高市のアライリゾート。

買収した韓国のホテル大手ホテルロッテグループにとって日本初進出となる施設です。

11コースある巨大なスキー場には5基のリフトを設置しています。

さらにスキー場の目の前のホテルは最も混む冬のシーズンは1泊3万5,000円から最大35万円という高級リゾートです。

この施設、実はバブル末期にソニーの創業者、盛田昭夫氏の長男、盛田英夫氏が開発し1993年にオープンさせました。

総工費は800億円とも呼ばれていて、その豪華さから伝説のバブルスキー場と呼ばれました。

しかしバブルの崩壊の影響で2006年に経営破綻。

12月16日に復活したホテルのロビーにはバブル感漂う巨大な階段、スパやプール、そして天然温泉の入浴施設は当時の豪華なデザインを活かしてリニューアルしました。

そして今回新たにボルダリングや子供が楽しめるジップラインやチュービングなどの新しいウィンタースポーツ施設も設置しました。

狙い

狙いを聞いてみると、ロッテグループのホテルアンドリゾート上越妙高、亀田修造代表は、

私をスキーに連れてって」の映画が出てちょうど30年になって、昔やっていた人が金銭や時間的に余裕ができて子どもにスキーを教えるとか家族そろって楽しむ、親子3代で楽しんでいただくということを大事にしたい。

お客様の声

初日の12月16日、スキーブームの際に来ていたというお客様が殺到し、当初の予想を超える約3,800人のスキー客が訪れました。

懐かしいですね。ホテルが整備されていて、昔から豪華なスキー場というイメージを持っていたが、久しぶりに来て、その感じがして「ああ、そうだな」と思った。

経営がロッテになったでしょ。そんなふうに変わって、どんなふうにスキー場を経営していくのか興味があった。

株式会社ホテルロッテ

しかしホテルロッテグループは韓国を本拠地とする外資系企業。

なぜわざわざ新潟に乗り込んできたのでしょうか?

亀田代表は、

大きな要素がインバウンド。平昌五輪がすぐ始まる、これは韓国。次は中国ということで冬季のオリンピックがアジアで軒並みある。オリンピックに触発されて、そのスポーツの愛好家が増えることがある。爆発的にスキーの人気が伸びたときに十分うちは訪日客のターゲットになる。

2018年に韓国の平昌、2022年に中国の北京と冬季オリンピックが2回連続でアジアで開催されるため、ロッテはアジアでのスキー人気が高まりスキー目的の訪日客が急増すると見ています。

実際、ロッテ以外にも2015年には北海道占冠村の星野リゾート・トマムスキー場、2017年には夕張市のマウントレースイスキー場をそれぞれ別の中国資本が買収しています。

初年度は25万人の来場を目標に掲げるロッテ。

今後はアジアでのオリンピックをきっかけに訪日外国人客の割合を増やしていきたいとしています。

将来的には来場者の半分がインバウンドで占めることを目標にしている。スキーブームは再燃してほしいと心から思う。

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