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[WBS]ロシアの"飛び地"に隣接!リトアニアで高まる緊張感

2022年3月29日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

ゼレンスキー大統領のこちらの発言「次はラトビア・リトアニア・エストニアだ」。これはロシアがウクライナを制圧したら次はバルト3国がターゲットになるだろうと指摘したものです。そのバルト3国の一つであるリトアニアはかつてないほどの緊張感に包まれています。

強まるロシアの脅威!怯える隣国リトアニア

バルト3国の1つリトアニア。人口280万人の小さな国。

首都ビルニュスでゼレンスキー大統領の発言について聞くと…

ウクライナが陥落したら次はどうなるか。

唯一の違いはリトアニアがNATO加盟国だということ。

リトアニアが警戒感を強める理由はその立地。ロシアの友好国ベラルーシと国境を接し、さらに西側にはロシアの飛び地カリーニングラードがあるのです。

ロンドン市曲の中村航記者。

リトアニアの西部の町にやってきました。

この橋の向こう側、目と鼻の先がロシアの飛び地カリーニングラードというエリアになります。

川の向こうでたなびくロシア国旗。

一方、こちら側にはリトアニアとEUの国旗です。

ロシアの飛び地との国境エリアで45年暮らすマリカスさん。以前は地元紙の記者をしていました。

子どものころはよく家族で向こう側に行っていた。

おいしいパン屋があったから。税関も国境もなかった。

旧ソ連に支配されたリトアニアは1990年に再度独立し、今の国境が生まれました。独立したことでロシアの脅威が強まったと感じたリトアニアは2004年にNATOに加盟。さらにあるきっかけでロシアとは一気に疎遠になったといいます。2014年のロシアによる一方的なクリミア併合でした。

この10年で「お隣さん」から「怖い侵略者」になった。

岸の向こうはまるで北朝鮮のように感じる。

リトアニアでは今週もNATO軍の前線部隊が演習を行う予定で警戒態勢は続いています。

リトアニアの駐NATO大使に聞くと…

リトアニア 駐NATI大使のマトゥリオニス大使。

NATOとEUに加盟したときにある政治家は「NATO加盟は命のため、EU加盟はより良く生きるため」と言った。

20世紀にはソ連やナチスドイツに一時的に支配されたがNATOがこのような事態を防いでくれる。

ロシアの脅威に対抗するため民間でも地道な取り組みが始まっています。

ビルニュスの鉄道駅にやって来ました。ここでいまウクライナの写真展を開催しています。

情報規制でウクライナでのロシア軍の行為を知らないロシア人に向けて静かに訴える写真展です。ロシア人が乗る電車が一時停車したときには…

駅のアナウンス。

車両から見えるのはウクライナの写真だ。

きょうもプーチン大統領はウクライナの民間人を殺している。これを許すのか。

ロシアが政策手段として本格的な戦争を使うのを目の当たりにした。

だからこそ非常に大きな問題だ。われわれはこれに向き合わねばならない。

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