
中国で11月22日に開幕した広州モーターショーでトヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」はEV(電気自動車)の市販モデルを初めて発表しました。
中国は世界で販売されるEVのおよそ半分を占めるEV大国ですが、実はいまある異変が起きています。

トヨタ自動車株式会社
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中国・広東省で開幕した広州モーターショー。

世界各国の自動車メーカーがこぞって出展したのがEVの最新もモデルです。

トヨタ自動車は高級車ブランド「レクサス」でEVの市販モデルを世界で初めて公開しました。

新型車「UX300e」は1回のフル充電でおよそ400キロ走行可能。

来年春にまず中国で発売し、その後ヨーロッパや日本市場に展開する計画です。

EVを優遇する排ガス規制と手厚い補助金といった政府のテコ入れにより新規参入が相次ぎEV大国となった中国。


レクサスはさらなる市場の拡大を見越して中国でEV市場に参入しました。
レクサスインターナショナルの澤良宏プレジデント、
レクサスは中国において電動化のパイオニア。

すでに多くのハイブリッド車がお客様に受け入れられていて、EV車に対する親近感が出てきている。今後伸びていくと思う。

巨大な中国のEV市場を狙って海外メーカーもこぞって参入しています。
華泰汽車
しかし、足元では異変が起きています。
WBSが向かったのは中国東部の山東省。

いま私の左手に見えるのが華泰汽車の工場です。人は全くいません。車も資材も動いている様子は見られません。

2000年に創業した中小自動車メーカーの華泰汽車。EVを中心に11車種を展開し、2017年にはおよそ13万台を販売しました。

しかし今、併設する販売店も人の姿はありません。
華泰汽車の車が野ざらしで並んでいます。

数百台の完成した車が工場の敷地に…

組立前のボディも捨てられていました。

歩道から撮影していると、
撮影するな。

警備員が来て撮影を止めろといいます。
ここに今、人はいない。

「来る前に電話したが誰も出なかった?」
仕事をする人はいない。

「中で生産している?」
していない。全て止まっている。

「いつから止まっている?」
説明することはできない。企業の内部事情だ。

周辺の住民に聞くと、
「いつ生産が止まった?」
数ヶ月前かな。

多いときには数千人の従業員が華泰汽車の工場にいたよ。

地方政府は生産停止を許可しているはずだよ。

「生産停止に地方政府の許可がいるのか?」
それは当たり前だ。許可がないと停止できない。

車をモデルチャンジできず性能が劣った古い車を生産し続け販売不振に陥ったといいます。

2019年の販売台数は4万台程度に激減。さらに給料の遅配なども報じられています。

拡大を続けてきた中国のEV市場ですが6月に補助金の支給条件が厳しくなり、10月には1年前からおよそ45%減少。

競争が激化し、技術力や体力のないメーカーの淘汰が早くも始まっています。