マンションなどを借りるときの業者との取引、よく分からないことが多くありませんか?
そんな不動産取引を透明化しようと新しい動きがいま始まっています。
マンションオーナー
東京・品川区にある賃貸マンション。入居者が決まらず2~3ヶ月も部屋が空いたままのこともありマンションのオーナーの澤田陽介さんは悩んでいました。
たまに来て感じるのは自転車置き場が汚かったり、そういうことが影響していた。
離れたところに住むオーナーが頻繁に物件を見に来ることは難しく、また入居希望者が断った理由を知る由もありませんでした。
お願いしている不動産店から連絡が来ることは多くない。
というのは賃貸物件の場合、入居者への案内や報告はすべて不動産管理会社に任せている状態。ところがオーナー側には何の情報も入ってこないことが多いのです。
株式会社レンダーズクラウド
そこでオーナーの澤田陽介さんは2016年からあるサービスを利用し始めました。
澤田陽介さんがスマートフォンで見ている画面には、
部屋の情報です。どういう理由でこの部屋が気に入らなかったのか。
そのシステムとは物件に関する情報を全てパソコンやスマートフォンを通してオーナー側にも伝え可視化するというものです。
例えば「SUUMO」という媒体に物件がどんな紹介がされているかチェックできます。さらに入居希望者が下見に来た件数。そのレポートには入居にいたらなかった理由まで細かく書かれています。
実際の反響数、内見者数、どういう原因で「入居しなかったのか?」が分かるところが非常に便利。
システムを開発したのがレンダーズクラウド。透明化してオーナーに情報を伝えることこそ物件の稼働率を上げることにつながるといいます。
大槻圭将社長は、
これからの不動産経営は今までと違って不動産店に任せて終わりだけでは危うくなる。質の高い経営判断のための情報、そういうものをオーナーに提供していかなくてはいけない。それが管理会社のこれからの役割。
借り手とオーナーの直接交渉!
ウチコミ
さらにネット上でこんなキーワードを見つけました。「大家さんへの直接交渉」。
仲介手数料無料で話題となっている「ウチコミ」というサイトです。
入居希望者と不動産オーナーを直接つなげるマッチングサイト。3年前にサービスを始め、すでに2万人の入居実績があります。
株式会社アルティメット総研の大友健右社長は、
入居者とオーナーをマッチングしてから不動産会社が入るので無駄なコストが発生しない。直接取引なので。
まず入居希望者とオーナを「ウチコミ」がマッチング。お互いにメールでやり取りをしてもらいます。その後で提携する不動産会社が契約手続きなどを行います。
入居者もオーナーも直の仲介手数料がかかりません。
不動産会社は管理料だけ入ってくる仕組みです。
入居希望者
神奈川県に住む内田周兵さん、2016年秋にこのサイトを利用しました。
一人暮らしを始めるにあたり無駄な出費を抑えたかったといいます。
敷金や礼金の費用面の交渉が一般の不動産会社はいろいろ挟んでいるのでスピーディーにできなかった。
その時に見つけたのが「ウチコミ」のサイト。物件のオーナーは費用を抑えたい内田周兵さんに対し相談に乗ってくれました。
ウチコミではスピーディーで費用の交渉がしやすくなる。
当時のやり取りでは費用の交渉だけでなく色々と相談に乗ってもらっていた様子です。
大家さんがすごく気を使ってくれてすごく良かったと感じた。
人口減少に伴い空き物件が増えている時代。不動産業界もそのあり方が変わりつつあります。
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