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[WBS]感染最多4万6,000人超!子どもの感染増加 親が働けない…[ル・アンジェ株式会社]

2022年1月20日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

1月20日、新型コロナの感染が新たに確認されたのは全国で4万6,000人を上回り、3日連続で過去最多となりました。さらにこれまでの累計の感染者は200万人を超えました。

感染力が強いオミクロン株が広がっていますがワクチンを接種していない子どもの間で感染の拡大が顕著になっていて、その親が働けなくなるなどの事態が起きつつあります。

東京 来週の感染者1万8,000人か!感染警戒レベル"最も深刻"

東京都が1月20日に開いたモニタリング会議。

国立国際医療研究センターの大曲貴夫医師。

第5波の立ち上がりをはるかに上回るスピードで増加している。

これまでに経験したことのない危機的な感染状況となる可能性がある。

東京都医師会の猪口正孝副会長。

通常の医療を制限し、体制強化が必要な状況。

東京都で1月20日に新たに確認された新型コロナの感染者は8,638人。2日連続で過去最多を更新しました。

東京都は感染状況の警戒レベルを1段階引き上げ、4段階のうち最も深刻なレベルとしました。

さらにこの状況が続けば1週間後には1日あたりの新規感染者が1万8,000人を超えるとの推計を発表。

専門家は…

国際医療福祉大学の松本哲哉主任教授。

あまりにもこの感染の急拡大に驚いている。

月の後半から2月の前半がもしかしたら一番感染者の多い時期で、やがてその後少し増加が鈍化していく可能性はあるかなと思っている。

こうした中、小池都知事が強調したのが…

10代以下の感染者も増えている。ワクチンを受けていない世代。

感染者を世代別に見るとワクチンを接種していない12歳未満を含む10代以下の子どもの感染がこのところ増えているのです。

今は子どもが先に感染して、その後家族が全員感染するパターンが多くなっている。

やはり学校・保育園、そういうところで感染の広がりが見られている。

手作りの消毒スタンドも!感染急増で学校現場は…

こうした状況に学校現場では警戒感が一層高まっています。

東京・新宿区にある新宿区立早稲田小学校でも子どもの感染の広がりを実感しているといいます。

新宿区立早稲田小学校の宇山幸宏校長。

今までにない感染の広がりを学校現場としては毎日感じている。

PCR検査を受けたときは保護者から連絡をもらうが、その件数が一日に10件20件と増えてきている。

全くフェーズが変わっている

教室の換気の徹底など基本的な感染対策に加えて…

用務主事たちが子どもが足踏み式でアルコール消毒できるように手作りした。

先週、急遽作ったのが足踏み式の消毒スタンド。廃棄されるピアノのペダルなど廃材を使い5台作りました。

そして1月20日…

教員。

全区立学校において分散登校を実施します。

去年クラスを半分に割って午前と午後、来る人を分けて学校来たよね。

それがまた始まるそうです。

来週から半分になってしまうけれど、2年生終わりまでいけるように頑張りましょう。

新宿区は区立の学校に対し来週月曜日から分散登校を行うように通知を出しました。

現在およそ30人の児童が1つの教室で授業を受けていますが、クラスを2つのグループに分けて午前と午後にそれぞれ授業を実施します。

それでも学校で感染者が出た場合、学校は教育委員会や保健所と相談の上、文部科学省のガイドラインに沿って学級閉鎖や休校などを行うことになっています。子どもの感染拡大とともにこうした休校などが全国的に増えつつあるのです。

休校の判断は関係機関と状況を見据えたうえで、その場で臨機応変に判断していくことも求められるのでは。

保護者にも事業者にも理解してもらって社会全体でなんとか支えていってもらいたい。

増える子どもの感染・休校!シッターサービス「問い合わせ4倍」

子どもが学校や保育園などに通えなくなると働く親にも影響が…

都内に住む今泉義竜さんも3人の子どもを育てています。

先週、6歳の末っ子が通う保育園でコロナの陽性車が出たため突然休園になりました。

ついに来たなとびっくりはした。

共働きで自分たちの両親も遠いのでなかなか頼れない。

すぐに妻とお互いの予定を話し合って、どこが休めるか調整する感じ。

教員として働く妻は仕事の調整がつかず、弁護士の今泉さんが在宅勤務に切り替えることを検討しましたが…

在宅勤務にしたら子どもと一緒に在宅で会議をやる状況。

ただ会議が結構重要な中身だったので子どもにいろいろ言われながらやるような会議ではない。

今泉さんが頼ったのはベビーシッターの派遣サービス「ル・アンジュ」です。

未就学児や小学生を対象としたシッターを派遣しているこちらの会社。

今月に入ってから新規入会などに関する問い合わせが去年のおよそ4倍に増加しているといいます。

ル・アンジュの野口正太郎社長。

コロナによる急な休園休校によって「あした来てほしい」「あしたどうしたらいいか」という悩みを引き受けることが多い。

こちらの会社では通常、入会した次の月からサービスを開始することになっていますが休園や休校が相次いでいる状況を踏まえ、入会した翌日からシッターを利用できるよう一時的にシステムを変更しました。

全国に770人のシッターを抱えるこの会社、現状ではシッターの派遣依頼に対応できているといいますが…

今後感染が拡大するに伴いシッターが不足してくるのが心配。

この状態が長く続くと引き受けるのが難しくなる状態を想定。

5~11歳のワクチン 3月にも接種開始へ

子どもへのさらなる感染拡大が懸念される中、1月20日に開かれた厚労省の専門部会では…

厚労省の担当者。

接種対象は5歳から11歳。今後速やかに薬事承認の手続きを進める。

5~11歳の子どもを対象にしたファイザー製ワクチンの接種について特例承認することを了承しました。

実際に接種が始まるのは必要な手続きを経たうえで3月以降になる見通しです。

日本小児科学会などは…

5~11歳の健康な子どもへのワクチン接種は12歳以上の健康な子どもへのワクチン接種と同様に意義がある。

重症化予防の意義を認める一方で接種にあたっては保護者などへの丁寧な説明と理解を求めています。

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