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[WBS] クリスマスを前にピンチ!?いちごケーキに異変!

2019年12月18日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

イチゴは例年、クリスマスを控えたこの時期に一番需要が高まりますが、実はいまイチゴに異変が起きています。

ル スリール ダンジュ

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東京都内の洋菓子店「ル スリール ダンジュ」。

いま一年で最も忙しい時期を迎えています。

クリスマス用のケーキの予約に常連さんがやって来ました。

ショートケーキは今年はやらないことになって、申し訳ございません。

孫がここのイチゴのショートケーキが好きで。おいしいの分かっているから。

クリスマス定番のショートケーキの販売を中止したのです。

オープンから16年、決断したワケとは…

木村勝司シェフ、

イチゴが高い。きょうで大体1パック850円くらい。

先週は1パック580円。

理由は店で使っているイチゴ、とちおとめの値段が高騰しているためです。

代わりに用意したケーキがこちら。

イチゴピューレの上に2個分のイチゴをカットしてのせたルージュクリスマス(3,350円)です。

使うイチゴの数がショートケーキと比べると…

「ショートケーキの場合は?」

大体13~14粒をケーキ1台で使う。

菓子屋カランドリエ

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実は他の店でも…

昨日は売られていたショートケーキですが、クリスマス向けには販売しないことを決めました。

菓子屋カランドリエの指田洋史シェフ、

ショートケーキをやめるのは今年初めて。

予約の数のイチゴが確保できるか不安だった。

有限会社アキダイ

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さらにスーパーでも異変が起きていました。

店頭に並ぶとちおとめののパック。

先週458円から値上げし498円に。

そして12月18日に訪れてみると、100円近く値上げされ580円になっていました。

アキダイの秋葉弘道社長、

580円という金額は頑張ってこれ。品薄なんてレベルじゃない。本当にない。

購入したお客様は、

高いですよね。他のスーパーでは買わない。

毎年高くないですか。

実はイチゴの販売価格は毎年クリスマスの前の12月に急騰します。そして今年は例年より手に入りにくく去年以上の値上がりが予測されているのです。

新婚イチゴ農家を支援!豪雨被害から復活への絆!

その一因が10月、東日本を襲った台風19号です。

イチゴの収穫量51年連続で全国1位を誇る栃木県が大きな被害を受けました。

県内のイチゴ農家の被害額は22億円に。

なかでも市内を流れる秋山川が決壊した佐野市は深刻でした。

あれから2ヵ月、被災したイチゴ農家を訪ねました。

このハウスを営む髙島弘貴さん。

今年、妻の明日香さんと結婚、2人でイチゴ農家を始めました。

初めての収穫を前にしたその矢先、台風の被害に見舞われたのです。

「このハウスはどれくらい水没した?」

その循環扇風機が沈むくらい。

水位は3メートル近くに…

ハウスが完全に水没してしまいました。

水が引いた直後に撮影したハウスの様子。5,000本の貴重な苗まで全て泥に埋まってしまったのです。

近くには被害を受けたハウスが当時のまま残っています。

地元の農協では佐野市の今月の出荷量は例年の半分ほどに落ち込むと見ています。

髙島さんも今シーズンの収穫は無理だと諦めかけていました。

その時、被害が少なかった近くの農家が立ち上がりました。

その一人が小林正史さん。貴重な苗を無償で譲ってくれたのです。

だいぶきれいになったね。

しかし当初は、

1週間たっても2週間たっても全然新芽が出てこなかった。

皆さんの知恵を借りて「植え替えた方がいいね」となった。

途方に暮れていた髙島さんを一から出直しだと後押ししたのです。

そしていま髙島さんは勉強のため毎日のように小林さんのハウスを訪れています。

頑張っていたら、みんな応援してくれる。

髙島くんらしいイチゴ作りをやってもらいたい。

本当に助かった。道具もない、知識もない、人手もない。

全部助けてもらった。

乗り越えられたのは周りの人の助けのおかげ。間違いなく。

書き入れ時のクリスマスには間に合いませんでしたが、髙島さんのハウスにもようやく赤い実のイチゴが。

年明けに念願の収穫を迎えます。

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