LCC各社の売上が好調です。
Peach Aviation(ピーチ・アビエーション)株式会社の2016年3月期は61億円の黒字で3年連続の黒字です
バニラ・エア株式会社は15億円の黒字を見込んでいます。初の黒字です。
ジェットスター・ジャパン株式会社も上期は黒字の見込みです。
バニラ・エア株式会社
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午前6時、成田国際空港。
LCC専用の第3ターミナル。
空港への移動手段が少ない時間帯で人もまばらです。
到着ロビーからは続々と人が出てきました。
バニラ・エアの早朝便で台湾の台北から到着したお客様です。
バニラ・エアは今、特に人気の台湾路線で早朝・深夜便の時間帯に力を入れています。
これまで不便と言われてきたLCCの早朝・深夜便ですが、仕事帰りの夜に出発、早朝に帰国して、そのまま仕事に戻ることができるため、逆に便利だと人気が出ています。
そんな日本人客の需要も見込み、2016年4月には関西国際空港で深夜・早朝の時間帯で台湾便を増やしました。
出発:午前2時35分、到着:午前1時35分
お客様は
日本のLCCで台湾行きが増えていて使いやすい。
バニラ・エアの台湾路線は乗客数が前年比で約3割も増加、搭乗率も9割近い稼ぎ頭です。
早朝・深夜便のメリットを打ち出し、路線を拡大することで、これまでの不便というLCCのイメージを払拭したいといいます。
山室美緒子シニアマネージャーは
自分に合った時間で飛びたい需要がある。需要を幅広く拾えるよう朝早い便から夜遅い便を用意。安かろう悪かろうでは利用してもらえない。安全性、定時性、サービスの品質に力を入れる。
機内食
もうひとつLCCで不便だと言われていたのが「有料の機内食」です。
それが駅弁ならぬ、「機内弁当」として人気となっています。
この日、ピーチで販売されていのは数量限定のオリジナルメニュー。
近畿大学が開発したウナギ味のナマズを使用した丼もの「近大発うなぎ味のナマズごはん(1,350円)」です。
益田健二郎キャスターは
ウナギの蒲焼のような香ばしい香りがします。ナマズは肉厚ですね。ウナギのようなジューシー感はなく、さっぱりとしたうな重のような感じです。
お客様は
こういう特色があって差別化があると、機内食が楽しみになっていい。
駅弁に代わって「空弁」というキーワードが浸透しつつあるので、地域のものを生かした食材や味付けがさらに広がるのでは。
不人気だった有料機内食が機内での「楽しみ」に。
LCCにとって機内販売は貴重な収益源のひとつで、各社が力を入れています。
バニラ・エアでは今月、夏を元気に乗り切ろうをテーマに「かぼちゃとズッキーニのスパイシートマトカレー」や「みそメンチカツとハムカツのサンドイッチ」の新メニューを発売しました。
ジェットスターは来月中旬に就航地の名古屋の小倉マーガリンと愛媛のブラッドオレンジを使った2種類のベーグルサンドを機内で限定発売する予定です。
2013年に第一弾のオリジナル機内弁当を発売したピーチは関西の食材をテーマにした神戸牛のお弁当や宮崎のマンゴーを使ったチャーハンなどを開発し、機内弁当のファンを少しずつ増やしてきました。
Peach Aviation株式会社の井上慎一社長は
旅の体験価値を高めてもらえるような他社とは違った印象に残るものを提供。機内食は他社とは違うんだという差別化をアピールするためのアイテム。
安さで業績を伸ばしてきたLCC。
次は美味しさで競い合うことになりそうです。