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[モーニングサテライト]「大浜見聞録」店外へ視線!改革断行[株式会社ローソン]

モーニングサテライト

大浜見聞録です。

今回はコンビニエンスストアの活動範囲がガラッと変わるかもしれません。

かなり身近な話ですが以前は売上が好調で右肩上がりだったコンビニ業界ですが、足元はコロナの影響もあり頭打ちの状況になりつつあります。

今回取り上げるのはローソンですが、ローソンの店舗の1日の売上高は2012年度をピークにじつは減少傾向が続いています。

ある意味新型コロナ以前から事業のテコ入れが必要な状況でしたが、今は店の外に目を向けてコロナで成長した飲食に関するビジネスモデルを活用した改革に動き出しています。

厨房を活性化する!店内売り上げアップ 相乗効果も

大浜平太郎キャスター

コンビニエンスストアのローソンです。一見すると普通の店舗ですがじつは今までのコンビニにはない新しい実証実験を行っているということです。

全国におよそ1万4,700の店舗を展開するローソン。そのうち半分以上の8,400余りの店舗に厨房を備え、できたて弁当などを提供しています。

しかし、時間帯によっては厨房の稼働率が低く、有効活用を模索していました。

そこで新たな取り組みとしてスタートしたのがゴーストレストラン事業です。

ゴーストレストランとはコロナ禍で注目されたビジネスモデルです。

レストランといっても客席は持たず、宅配事業に特化。お客さんからは店舗が見えないため「ゴースト(幽霊)」というわけです。

大浜平太郎キャスター

ここで何種類くらいのメニューを?

ローソン
インキュベーションカンパニー事業開発部
舟橋龍太さん

50種類ぐらいメニューがある。

大浜平太郎キャスター

ここで50種類もメニューが作れるのですか?

ローソン
インキュベーションカンパニー事業開発部
舟橋龍太さん

社内のブランドも2つ使っている。専門ブランドで6ブランド。

大浜平太郎キャスター

表向けはここに6軒のレストランが入っていることになるんですね。

早速注文が入り、調理を兼務する店員が手際よく調理を始めます。

今回作るのはご飯の上にボリュームのあるチキンと野菜がのったニューヨークの屋台飯「チキンオーバーライス」です。

大浜平太郎キャスター

ソースのかけ方も決まっている?

ローソン
インキュベーションカンパニー事業開発部
舟橋龍太さん

順番とかけ方、斜めに「白いソース」が先で交差するように「黄色いソース」をかける。
いろいろ試してみたが交差させる方が一番美しい。

大浜平太郎キャスター

コンビニ弁当とは違う?

ローソン
インキュベーションカンパニー事業開発部
舟橋龍太さん

そこは意識している。ライバルとして考えるのは外食産業

大浜平太郎キャスター

覚えるのは大変でした?

ローソン 店員
高橋千寿子さん

最初は見ながら、徐々に手際よくするために頭にたたき込んだ。

このチキンオーバーライスの値段は1,290円。ちょっと高めですがこだわった食材を使うことでコンビニ弁当にはない付加価値を提供できると自信を見せます。

ローソンは事業の拡大を狙い、ゴーストレストラン専門業者と手を組み、新メニューの開発を急いでいます。

ガパオの容器は丼の方が良いですか?
容器は平たい方が良いですかね?

ゴーストレストラン研究所
佐久間亮輔取締役

今まで提案したのが少しヘルシー。ボリュームのある方が男性受けする。
そういったメニューもやっていきたい。ドリンクと一緒に売れるところも強み。

現在、ゴーストレストラン事業を展開する店舗は都内に3店舗。来年2月には関東圏で100店舗、2025年度末に関東圏以外も含め1,000店舗の導入を目指しています。

ローソンがこの取り組みにここまで力を入れるのは伸び悩む店内売り上げを向上させる相乗効果があるとみているからです。

ローソン
インキュベーションカンパニー事業開発部
吉田泰治部長

人口は減るので「来てください」から「出ていって商売する」で商圏を広げる。
同じ土俵でずっとやっていてもブレークスルーしないという気がする。
新規事業で大きな成果を出していくことが重要なポイントになる。

ネット専業スーパーとの提携!取り扱い数・スピードに競争力

店内の活性化はこれだけにとどまりません。

低価格コンビニ「ローソンストア100」の店頭にオレンジ色のジャンバーを着たスタッフが立っています。

大浜平太郎キャスター

いつもここで待機して注文を待っている?

オニゴー ピッカー
古畑由香さん

注文を待っています。

古畑さんはダークストア「オニゴー」のスタッフです。

ダークストアとは実店舗を持たずに自社の倉庫から商品を配達するネット専業のスーパーです。

オニゴーは注文を受けてから最短10分での近距離宅配を強みとしています。

古畑さんの端末にお客さんから注文が入りました。古畑さん、オニゴーの倉庫ではなくローソンストア100の店内で商品をピックアップし始めました。

果物などの生鮮品は品質を丁寧にチェックして選んでいきます。

レジに並んで精算を済ませると店舗入口で配達スタッフに手渡します。

しかし古畑さんはなぜオニゴーの倉庫ではなくローソンストア100で商品をピックアップしているのでしょうか。

ここで平太郎の「へぇ~」ポイント。「コンビニを倉庫として活用!」

コンビニを倉庫として活用!

コンビニが倉庫とはどういうことなのか。

じつは古畑さんの仕事は商品のピックアップだけではありません。店頭の在庫数を絶えずチェックしているのです。

オニゴー ピッカー
古畑由香さん

取扱商品はいま1つだけ買える状態。

確認した在庫数をオニゴーの管理システムに更新していきます。

まさにコンビニを在庫倉庫のように使っているのです。

オニゴーはローソンストア100と提携することにより1,400もの商品を取り扱うことができます。

オニゴー 共同創業者
山本敬明取締役

われわれの負担が少しでも軽くなるのは大きなメリット。
ローソンが持つ店舗網や物流網、商品の品ぞろえは全くレベルが違う
われわれが活用できるのは非常に大きなメリット

ローソンストア100は店舗を倉庫のように使われることに抵抗はないのでしょうか。

ローソンストア100
次世代事業本部 統括マネージャー
森本洋史さん

ローソンストア100とオニゴーの強みをちょうどミックスした形になる。
思っている以上に時間を大切にするお客様が増えている。
より早く届くサービスはこれからも需要がある。

コロナ禍で大きく成長したビジネスモデルを取り込むことでコンビニエンスストアはいま生まれ変わろうとしています。

かつての成長軌道に乗ることはできるのでしょうか。

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