株式会社ローソン
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唇を固く結んで会場入りする株式会社ローソンの玉塚元一会長。
株式会社ローソンは10月12日の決算会見で2016年3-8月期の連結決算は営業利益が去年と比べて5%減の399億円と発表しました。
3-8月期としては10年ぶりの減益です。
ポイントは9月以降の下期、通期では増益を達成する計画。手応えも9月以降あるので、ある意味計画内のイメージ。
と、強気の玉塚元一会長。
しかし2015年11月から2016年9月までの11ヶ月間、ローソンの既存店売上高の伸び率はセブン-イレブンとファミリーマートを一貫して下回り続けています。
原因
原因は何なのか?
街の人に聞いてみると、
「ローソンの弁当のイメージ?」
可もなく不可もなく。
ローソン、よく行くけどセブンの弁当の方が味が美味しい。
ローソンはセブンの二番煎じ。
弁当やパンなどの主力製品の弱さを指摘する声が多く聞かれました。
フランチャイルズオーナー
一方、ローソンのフランチャイルズオーナーも同じ課題に直面しています。
昼のピークに向けて品出しをするのは前田明さんです。
17年前に横浜市内にあるローソンのフランチャイルズオーナーになり、現在20店舗を手掛けています。
私がやっているのはナチュラルローソンが3店舗、ローソンが17店舗。
昼のピークは1時間で200人が訪れるというローソン横浜相生町三丁目店ですが、ローソンの1店舗1日あたりの売上高は全国平均で約54万円。
ライバルのセブン-イレブンは約66万円と10万円以上の差があります。
「弁当」が弱いと思う。「弁当」がないとお客様も入ってこない。まずは「弁当」に力を入れて欲しい。
さらに主婦や単身者に向けて惣菜の強化も必要だといいます。
スーパーの代替商品(惣菜・冷凍食品)、夕夜間の売上が弱いと思う。そこ(惣菜・冷凍食品)を強化することで日販10万円の差が埋まると思う。
三菱商事株式会社との連携
店舗のオーナーも期待を寄せます。
商品も材料も仕入れも三菱商事は持っている。三菱商事とおおシナジー(相乗効果)でいい商品、サービスができれば、セブン-イレブン、ファミリーマートに勝てると思う。
今後のローソンについて玉塚元一会長を直撃すると
「このタイミングはローソンの歴史から見るとどんな局面?」
非常に重要な局面。ローソンがもう一度ゼロベースで、どういう店にならないといけないのか、どういうところを強化していくのか立ち止まって考えて、5年、10年先のローソンの将来が決まる大事なタイミング。
専門家の意見
「商社との関係で気を付けなければいけないことは?」
株式会社日本経済新聞社の田中陽編集員は
三菱商事グループはたくさんの取引先がある。資本が結びつくとどうしても取引が切られないという安心感が出る。本来、取引は緊張感を持って取り組むべき。セブン-イレブンは極力、出資関係を持たない。一つ一つ取引を緊張を持ってやることで、あの強さが出てくる。緊張感を持ちながらやるのが重要。
「三菱商事の事情を優先しないで、どれだけローソンありきで展開できるか?」
ローソンのお客様がおいしいもの、便利だと思うものを、どれだけ具現化するかが勝負。
玉塚元一会長
品揃えが商社関連ありきになり、商品の目新しさを失わないか玉塚元一会長に聞いてみると、
それは全くない。三菱商事の経営陣と常にディスカッションしているし、三菱商事が持っているリソースの中で価値を上げるためフォア・ザ・ローソンで、いいものがあれば徹底的に使う、そうじゃないものは三菱商事にこだわらない。あくまでもフォア・ザ・ローソン。