外食産業のニュースです。
回転寿司、ファミリーレストラン、居酒屋、それぞれの市場規模がどれくらいなのか?
回転寿司 | 6,250億円 |
ファミリーレストラン | 1兆3,212億円 |
居酒屋など | 5兆4,822億円 |
回転寿司は6,250億円、ファミリーレストランは1兆3,212億円と回転寿司と比べると2倍近くあります。
居酒屋はバーやパブなどお酒を飲む店も含めての数字ですが、約5兆4,000億円とファミリーレストランの4倍近くということになります。
少子化などで日本人全体の胃袋が小さくなる中、外食産業ではいま業界の垣根を超えたお客様の奪い合いが始まっています。
仁義なき戦いの現場を取材しました。
株式会社くらコーポレーション
[blogcard url="http://www.kura-corpo.co.jp/"]
くら寿司の田中信副社長、
くら寿司初の本格的かつ新感覚の洋食メニュー、イタリアンシリーズを販売します。

回転寿司のくら寿司が新たに挑戦するのは初の洋食メニューです。
「カルボナーラ スパらッティ」は7種類の魚介でとった和風だしを使ったカルボナーラのスパゲッティ。
さらに目玉は5種類のチーズを使った「イタリアンチーズハンバーグ」です。
市場規模2倍のファミレスに挑むため、あえてファミレスの看板メニュー「ハンバーグ」で勝負します。
そのお味は?
試食した北村まあさキャスター、
かなり本格的なハンバーグ。中のチーズが濃厚だけど、周りのトマトソースがあっさりしていて、なにより肉の厚みが噛みごたえのあるのに柔らかいお肉。
サイドメニューを充実させる戦略のくら寿司。これまでに老若男女に人気のラーメンやカレー、牛丼などを出してきました。
当社としては専門店に負けない味を開発しているので、時間が相当かかっている。7~8年かかっている。
しかし、ハンバーグが多くの外食店でメジャーなメニュー。
それに勝つため開発担当者はファミレスや専門店を練り歩き無数のハンバーグを食べ尽くしたといいます。
商品開発部の松島由剛さんは、
単純なものほど難しい。どこでも食べられるものほど難しい。飛び抜けてうまいものを作るには。
たどり着いたのがチェダーチーズ、ゴーダチーズ、カマンベールチーズ、モッツァレラチーズ、ゴルゴンゾーラチーズの5種類をブレンドしたもの。
「なぜチーズにこだわった?」
食べた瞬間に「ああ、チーズが違うな」と、ここにこだわりたかった。どこにも負けない自信がある。
こうして生まれた本格ハンバーグは1皿270円。
3月16日からの発売を前にお客様に試食をしてもらうと、
おいしい。ちょっとしたファミレスに入るよりコスパもいい。
「ファイレス市場に乗り込んでいこうという意気込みはある?」
田中副社長は、
もちろん味の部分では負けない自信があるので、気持ちとしては持っている。
くら寿司に行けばいろいろなものが食べられる食のテーマパークにしていきたい。
株式会社セブン&アイ・フードシステムズ
[blogcard url="https://www.dennys.jp/"]
一方、迎え撃つファミリーレストラン大手のデニーズ。
3月13日、メニューの半分以上にあたる約70種類を刷新しました。
牛肉100%のハンバーグ「All Beef ハンバーグ ~ 玉ねぎソース」はつなぎを減らして赤みの割合を増やし肉のうまみを強く感じる味わいに。
ファミレスの王道に磨きをかけ固定客をがっちり守ります。
さらに攻めのメニューも…
アルコールです。
プライベートブランドのワインから、サングリアやサワーなど新鮮なフルーツを使ったお酒。
さらには高級日本酒「獺祭 純米大吟醸50」まで豊富なアルコールメニューを取り揃えました。
ビールやハイボール以外にも選択肢を増やして「ちょい飲み」需要を開拓しパイの大きい居酒屋などの市場を狙います。
セブン&アイ・フードシステムズの佐野敏行商品開発部長は、
アルコールの売上比率が5%程度しかない。そこをどう増やしていくか。品揃えの幅を広げることで1杯目のハードルを下げて、一人でも多くのお客様に美味しい料理と一緒に飲んでいただく。
デニーズはアルコールメニューの強化で客一人あたりの単価を上げるとともに、定年後のシニアなどが昼や夕方から少しだけお酒を飲みたいという需要にも対応できると見ています。
アルコールの売り上げは当然、夜が中心になるが今後シニアの拡大も考えるとランチタイムにもまだまだチャンスがある。