熊本部品株式会社
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農地法
そもそも「農地法」てどんな法律なのか?
やって来ました霞が関「農林水産省」。ご対応頂いたのは経営局農地政策課の栗原秀忠課長です。
農地法は戦後の農地改革の成果を踏まえ、昭和27年に制定された法律。農家の方の農地の所得を認める法律。
農業や農家を守るため、大切な農地を勝手に会社に貸したり、建物を建てたりしたらダメよ、というのが農地法。
ところが、この法律に2009年に大きな大きな改正があったのです。それが、
農業以外の事業を行っている一般企業も農業参入して良いと全面的に解禁した。
古い農地法があったため、農業と縁のない民間企業は農業ビジネスに参入できませんでした。それをOKにする法律改正が平成21年にあったのです。
いまや2000を超える企業が農業に参入しています。栗原秀忠課長、お忙しいところありがとうございます。
「インタビューはこんな感じで…」
よろしいでしょうか!?
妙にリラックスモードになった栗原秀忠課長。実は平成21年の大改正において最前線で活躍したお方でした。
法律改正の時期は寝る間も惜しんで大変なんですよね。企業が新たに農業に参入してくれるようになって、今となっては「やった!」という達成感が感じられる。
熊本部品株式会社
農地法の改正でがっちりな会社が熊本県天草市にあるってことで熊本部品株式会社という会社に。
社名に「部品」という文字が入っているんですけど、何の部品を作っているんですか?
熊本部品株式会社の顧問、大屋善樹さんは、
自動車用の部品を作っています。ワイヤーハーネスと言いまして電気配線を作っております。
ワイヤーハーネスとは、車の中に張り巡らされている電気の配線。電力や信号、様々な製品をつなぐ役割を持ち、人間に例えると血管や神経に相当する伝送システム。
そんな自動車部品会社が農業に参入して何を作っているのか?
ベビーリーフ
こちらになります。
「草?」
ベビーリーフです。
熊本部品株式会社が作っているのは「ベビーリーフ」。発芽後30日ほどで収穫できる野菜やハーブの若い葉っぱのことで、ビタミンCを始め、生育に必要な栄養素がたっぷり。全国のスーパーでも大人気なんです。
この事業には大きなメリットが、
タネを撒いてから早ければ3週間で収穫できる。農業には季節性があり、年に1回しか採れないとか。そうなるとお金として入ってくるのが年に1回ですよね。
「ベビーリーフは?」
ベビーリーフは毎月入ってくる!
年に何度も安定して収穫できるベビーリーフは会社としてもありがたい。
さらに自動車部品会社の色々なノウハウが農業にベストマッチしました。
ワイヤーハーネスと同じ工場内にあるベビーリーフをパッキングする作業場では、どんどんパック詰めするのに欠かせないベルトコンベアがフル回転。実はコレ、切断した電気配線を一ヵ所に集めるベルトコンベアを少し改造したもの。
さらにスペースを有効活用するためのコの字型のライン配置も工場と一緒です。パック詰めに必要な機械設備は元々あった機械をアレンジ。
何と言っても一番の相性の良さは細かい手作業。ベビーリーフの収穫は機械を使わず手で刈り取ったり結構、繊細さが要求されます。ワイヤーハーネスも最後の組み立て工程は実は手作業。ものすごい数の電気配線をひたすら手で束ねたり、配置したりとこれが早い。
パッケージ作業で働くのは元々配線を担当していたベビーリーフ担当の高野淳子さん。
ハーネス工場も3分以内に流さなければいけない。ベビーリーフも時間以内にしなくちゃいけない。緑なので目には優しいですよね。
熊本部品株式会社にベビーリーフ作りを発注している株式会社果実堂の高瀬貴文取締役によると、
熊本部品は1つの欠品・クレームを出さない。お付き合いしたいという企業でした。
品質の高いものを安定して大量に作る。必要なスキルは製造業も農業も同じ。この会社の技術力が欠かせないといいます。
売上
熊本部品株式会社の吉田太之代表取締役、ベビーリーフの売上はいかほど?
ベビーリーフだけで年間1億何千万円。
熊本部品株式会社、30億円の売上のうちベビーリーフだけで1億円。まだまだ拡大の余地ありです。
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